研究課題/領域番号 |
03301034
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 福島県立会津短期大学 |
研究代表者 |
太田 光一 福島県立会津短期大学, 一般教養科, 教授 (40136362)
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研究分担者 |
井ノ口 淳三 追手門学院大学, 文学部, 教授 (00106014)
藤田 輝夫 秋田大学, 教育学部, 教授 (90006594)
貴島 正秋 芦屋大学, 教育学部, 教授 (60088698)
佐藤 令子 京都橘女子大学, 文学部, 教授 (00121583)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | コメニウス / コメンスキー / パンソフィア / 教授学 / 生涯教育 / 人事の改善 / コメンスキ- / 教育思想 / 汎知学 / チェコ / 17世紀 |
研究概要 |
コメニウス(Comenius,チェコ語名はヤン・アモス・コメンスキー,Jan Amos Komensky)は1592年3月28日、現在のチェコ共和国のモラビア地方で生まれた。1992年はコメニウス生誕400年にあたり、プラハを初めヨーロッパ各地のコメニウスゆかりの地で記念行事や国際学術会議が開催された。 これまで日本でもコメニウスの名は教育史上著名であったが、教授学の創始者、教科書の執筆者という側面のみが強調されていた。しかし最近の研究は、コメニウスが17世紀ヨーロッパの傑出した思想家であったことを様々な面から明らかにしている。本研究はコメニウス生誕400年を記念し、諸外国の最新の成果に学びつつ、これまでの日本のコメニウス像に新たな知見を加える目的で行なわれた。 私たちはまずコメニウスの哲学思想・人間観を考察した。彼は「人間は神の似姿として創造された」という宗教的信念の下に、自分自身を賢明にし、他人と思慮深く交わり、社会全体を改善する能力がすべての人に生れながらに備わっていると主張した。 そのような彼の人間観からすれば、彼の教授学や教科書についてのこれまでの評価も変更を余儀なくされる。私たちは『大教授学』『世界図絵』以外の著書を検討し、彼のパンソフィアの意図は「すべての人」の学習可能性の実現にあったことを明らかにした。また彼の生涯教育論はその延長に位置づけられる。 さらに、彼の教育改革はそれ自体が目的ではなく、世界平和の探究の手段であった。 また私たちは、チェコとドイツ、さらにイギリスでの研究史と研究動向を整理し、日本のコメニウス研究の文献目録を作成した。
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