研究課題/領域番号 |
03301070
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 毅 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (90009803)
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研究分担者 |
杉田 敦 新潟大学, 法学部, 助教授 (30154470)
小林 正弥 千葉大学, 法経学部, 助教授 (60186773)
森 政稔 東京大学, 教養学部, 助教授 (70200384)
川崎 修 北海道大学, 法学部, 助教授 (80143353)
小野 紀明 神戸大学, 法学部, 教授 (10116197)
坂本 多加雄 学習院大学, 法学部, 教授 (90137886)
飯田 文雄 神戸大学, 法学部, 助教授 (70184356)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | モダニズム / ポストモダニズム / 比較思想史 / 現代政治思想 / 現代社会理論 / ポスト産業社会 / 自由主義 / 比校思想史 / 現金社会理論 / ポスト・モダニズム |
研究概要 |
二年間の「政治思想におけるモダンとポストモダン」の研究を通じて以下のことが明らになった。(1)「ポストモダニズム」の概念は、従来から、産業社会の変容という社会状況の側面および知の状況という側面からは論じられてきたが、こうした議論を前提として、「ポストモダンの政治」のついての概括的素描を得ることができた。(2)「ポストモダン」という概念は、定義上、「モダン」の概念に依存しているわけであるが、その際、両者の連続と断絶をどう考えるかが問題になる。しかしこのことは、「ポストモダン」なるものの把握の仕方の問題であると共に、モダンなるものの多様な側面から何を本質的だと考えるかの問題でもある。その意味で、「ポストモダニズム」をめぐる議論の錯綜を、「近代」像の多様性の問題として解読する視角を得ることができた。(3)ポストモダニズムの思想を、日米欧各地域における特色という視点からみたとき、それぞれにおける近代ならびに伝統社会(像)の相違が決定的に重要であり、各地域におけるポストモダニズムの受容および存在形態の相違はこのことに強く負っている。しかしながら、他方で、より思想内在的に見たとき、ポストモダニズムは、二十世紀における思想の「国際化」、「多国籍化」、世界的同時化の典型的ケースであるということも明らかになった。そして、これらの一般的知見に基いて、(4)現代政治哲学の諸潮流の中にポストモダニズムを位置づけることができたと共に、(5)その思想史的起源を二十世紀前半の思想、とりわけ、1920・30年代の哲学および政治哲学のうちに見いだすことができた。
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