研究課題/領域番号 |
03301071
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山影 進 東京大学, 教養学部, 教授 (10115959)
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研究分担者 |
中堂 幸政 大東文化大学, 国際関係学部, 助教授
田村 愛里 (田村 愛理) 東京国際大学, 商学部, 助教授 (50166584)
田中 明彦 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (30163497)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 遠隔地交易 / 近代国家体系 / 交易網 / 国際交流 |
研究概要 |
本年度は、共同研究者がカバーできない分野について外部講師から専門知識の提供を受けつつ広域交易ネットワークについての知見を広めるとともに、分担研究の統合と共同研究の当面の完了をめざした。その結果、近代世界システム論の系譜と展望(田中)、西欧金融資本の起源と制度化(中堂)、中東近代の帝国システムと交易(田村)、東南アジア海域世界の形成と交易(山影)についての分担研究の一応の結論づけと、全体の統合を行った。いずれの分担研究も、自分のフィールドにおける交易ネットワークと国際体系との関連を探りつつ、周辺世界との関係の重要性を掘り起こしたもので、相互関連する実質的な全体成果をまとめることができた。 全体として、本研究は、近代国際体系の拡大期(すなわち15世紀から19世紀にかけての期間)を世界併存状態から単一世界状態への「移行期」として把握することが認識上重要であるとの結論を得た。この移行期において、ヨーロッパ世界は、今日われわれが当然視している特徴を、内在的というよりはむしろ周辺諸世界との相互作用の結果として獲得するに至った。また、19世紀から今世紀にかけてヨーロッパ世界に呑み込まれるとされている諸世界においては、「移行期」に地域ごとの変容を起こしつつ、単一世界としての相互依存状態を今日生じせしめる土台を築いていた。 具体的な成果は、「歴史的展望の中の近代国際体系と公益ネットワーク」(山影進)、「マクロ歴史の分析単位は何か?」(田中明彦)、「せふぁるでぃむ系ユダヤ人と『近代世界システム』」(中堂幸政)、「オリエンタリズムとリビジョニズム(田村愛里)、「交易と国際関係」(山影 進)としてまとめられた。
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