研究分担者 |
尾形 健 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (50107471)
嶽 鐘二 神戸大学, 理学部, 助手 (80030774)
宮村 修 広島大学, 理学部, 助教授 (80029511)
奥田 治之 宇宙科学研究所, 教授 (50025293)
山本 明 高エネルギー物理学研究所, 助教授 (30113418)
|
研究概要 |
平成3年度に観測装置の要となる気球塔載用軽量ソレノイド型超伝導マグネットを設計(マグネット本体のうち超伝導コイルの巻線部,永久電流スイッチ等を作製した。マグネットはクライオスタットの真空中に置かれ,一端を液体ヘリウムのリザーバータンクに接続することにより熱伝導によって冷却され永久電流超伝導マグネットになる。 本年度の計算は残りの構成部分(クライオスタット,圧力容器,サポートシリンダー等)を準備し総合組み導てを行い超伝導マグネットを完成させるこであった。製作は予定通りに進み,総合組立ては東芝小崎工場で行われ平成4年末にはほぼ完了(調整を行った後マグネ杉トは2月22日に納入された。このマグネットの諾えは,内径1mコイル長1.3m,定格電流520A,インダクタンス6.03H,中心磁場1.2テスラ,蓄積エネルギー815KJ,接続時間〜100時間である。製作されたマグネットが設計通りの性能をもっているかどうか,安定性はどうか,落下時の衝撃に十分耐えらるかどうか等の地上でのテストを行った後アメリカに送られ,この状には実際に気球に塔載して成層圏環境下での耐久性テスト,測定装置の性能テストを行う。 計画が予定通り進めば,本格的な宇宙線観測実験は1994年より始まりアメリカ囲内でのフライト(〜30時間)で,フォーク・ブルーオンプラズマ生成の目安といわれているエネルギー密度ず2Gev/fm^3を衛える宇宙線による重イオン反応事例を教例期待している。それに引き続いて南極での周囲長時間(100時間以上)バルーンに塔載しての観測を予定している。それによりカットオフから10Tev/核子までの一次宇宙線の組成及びエネルギースペクトルを測定して宇宙線の起源と伝播に関するモデルの検定に足る十分な統計資料を同一実験によって確定し,新期の目的を達成したいと考えている。
|