研究概要 |
本課題に対して、1.秩序構造グループ2.二次流れグループ3.複雑流路の縦渦グループ以上三つの班に分け,研究を実施した。実施にあたつては,研究分担者のみならず,研究協力者として多くの研究者に協力を依頼し,年3〜4回の全体の研究会を開催し,各人の研究発表をもとに全員による活発な討論を行い,問題を絞り込み次の研究会へと段階を進める方式を取つた。研究成果を以下にまとめる。1.秩序構造:秩序構造は,与えられた初期条件と境界条件によつて特徴づけられ,乱流抵抗低減と遷移遅延に直接関係する。ストリーク構造は縦渦構造と相関し詳しい三次元構造と相互関係を解明することが重要である。2,二次流れ:定常二次流れの発生には運動量のスパン方向輸送が重要な役割をなし,それに対して付加の縦渦の効果,レイノルズ応力の不均一性,遠心力不安定及び逆圧力勾配による剥離せん断層の不安定が決定的要因となる。3.複雑流路の縦渦:波状流路の物質移動,河川の局所洗掘,管内乱流中への高濃度高分子溶液の不均一注入による抵抗減少,流動層での粒子クラスターの生成と縦渦構造の関係とその制御,物体後流や段落ち部での縦渦構造と広範な複雑流路について縦渦構造を把握した。これらの多数の研究成果は,本報告書の研究成果の25件の報告,66件の公表研究論文,91件の口頭発表などでまとめられた。以上のように本研究によつて,縦渦の生成機構とその制御についての知見と関連文献を広い分野にわたってとりまとめることができた。
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