研究課題/領域番号 |
03302037
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶構造・建造
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 幸雄 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (30029037)
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研究分担者 |
中長 啓治 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (10112070)
村川 英一 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (60166270)
豊貞 雅弘 九州大学, 工学部, 教授 (30188817)
三宅 正司 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (40029286)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 溶接残留応力 / 固有ひずみ / 関数表示 / 隅肉溶接 / 有限要素法 / 溶接止端部 / 予測と制御 / 溶接 / 熱加工 / 溶接変形 / 残留応力 / 固有歪 / 突合せ溶接 / 横収縮 / 会合法 / 初期応力 / 塑性歪み / 局部加熱 |
研究概要 |
船体構造の建造自動化を推進する際に解決しなければならない重要な課題として、溶接変形の予測と制御の問題がある。また、船体の疲労破壊に対する安全性評価を高い信頼度で行うには、溶接に伴う残留応力の定量的予測が不可欠である。このような溶接変形や残留応力の問題を定量的かつ統一的に検討するためには、変形および残留応力の生成源となっている固有ひずみに注目した問題の捉え方が有効であり、また、種々の因子が変形や残留応力に及ぼす影響を詳細に検討するためには、FEMによるシミュレーションが非常に優れている。 そこで、平成3年度は長尺板継溶接における溶接変形の予測と制御を目的として、シミュレーションのためのFEMを開発し、溶接変形と固有ひずみの関係、仮付け間隔やタブ板の種類が溶接変形に及ぼす影響を一連のシミュレーションにより検討した。 また、平成4、5年度では、前年度に引続き、板継溶接における溶接変形に注目し、切断誤差によるルートギャップのばらつきや鋼板に元々存在する残留応力やガス加熱などで人為的に作った残留応力が、溶接変形に及ぼす影響について検討した。その結果切断誤差や残留応力の影響は、仮付けやタブ板の影響よりも顕著であり、溶接変形を制御するという立場からは、これらを重点的に制御する必要が明らかとなった。 一方、残留応力については、突合せ溶接や隅肉溶接に伴う残留応力を、少ないひずみ計測点数で推定するための新しい残留応力測定法を開発し、その有効性を実測によって示した。この測定法は、残留応力は固有ひずみによって生成されるという考えに基づいており、継手の形式と溶接条件が定まれば、固有ひずみの分布形態が少数のパラメーターを有する関数として精度良く近似できる事実に基づいている。
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