研究課題/領域番号 |
03302059
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
結晶学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
坂田 誠 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40135306)
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研究分担者 |
浅野 肇 筑波大学, 物質工学系, 教授 (90005934)
山中 高光 大阪大学, 教養部, 教授 (30011729)
虎谷 秀穂 名古屋工業大学, セラミックス研究施設, 助教授 (20143662)
高田 昌樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (60197100)
原田 仁平 名古屋大学, 工学部, 教授 (80016071)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | X線粉末回折法 / 粉末中性子回折法 / リートヴェルト法 / パターン分解法 / マキシマムエントロピー法 / 放射光粉末回折法 / 高温超伝導体 / 結晶構造解析 / プロファイル・フィティング法 / マキシマム・エントロピー法 / 粉末回折法 / リ-トヴェルト法 / パタ-ン分解法 / マキシマム・エントロピ-法 |
研究概要 |
本研究は、近代的な粉末回折法の非常に大きな可能性を、さらに発展させることを目的として行なわれた。粉末回折法は非常に古い手法であるが、リートヴェルト法の出現あるいは、パターン分解法の発展などにより、以前には考えられない程の能力を発揮している。その勢いは、マキシマム・エントロピー法による粉末データの解析,放射光による高分解能粉末X線法の確立などにより、さらに加速している。その様な状況下で行った、本総合研究の成果は、数多くのものがある。そのいくつかを述べることにする。マキシマム・エントロピー法による解析では、同一物質な対して、X線粉末回折データより電子密度分布が、中性子粉末回折データからは、原子核密度分布が求められた。その物質とは、ルチルデ、電子密度分布には、チタンと酸素間に存在する共有結合を示に結合電子が観測されている。一方の、原子核密度では、原子間には全くと言って良い程原子核密度が存在しない。原子サイト周辺の核密度は、熱振動による原子核密度の広がりを表している。ルチルの場合、チタンと酸素では、この様子が非常に異っている。チタンは、ほゞ等方的であるのに対して、酸素は、三角形上の分布をして居り、Skewnessを示すことが判明した。この効果は、酸素原子の分極に影響を与えるはずで、非常に注目される。酸化物高温超伝導体のリートヴェルト法による解析は非常に数多くなされた。常圧だけの解析だけではなく高圧下における構造変化も研究され、粉末回折法の有用性を疑いないものとした。放射光による実験は、種々試みられた。その中でも放射光とイメージシグプレーとを組み合せた実験は、有機物の構造解析や軽之素からなる系の電子レベルでの構造解析に大変威力を発揮した。その他、中性子粉末回折実験による強磁性体の構造解析、化合物半導体ガリウムヒ素の温度因子など、多方面に亘る成果が得られた。
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