研究課題/領域番号 |
03304014
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
苫名 孝 近畿大学, 農学部, 教授 (40007050)
|
研究分担者 |
水野 宗衛 玉川大学, 農学部, 助手 (10166027)
米森 敬三 京都大学, 農学部, 助教授 (10111949)
宇都宮 直樹 近畿大学, 農学部, 教授 (60026622)
井上 弘明 日本大学, 農獣医学部, 助教授 (30060239)
山下 研介 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70041035)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
25,300千円 (直接経費: 25,300千円)
1992年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
1991年度: 16,700千円 (直接経費: 16,700千円)
|
キーワード | 花粉形態 / 花粉発芽 / 受粉・受精 / 性分化 / 精分化 / 花器構造 / 花型 / 花芽分化 |
研究概要 |
1.マンゴ-では、GAによって雄花形成が促進され、BAやウニコナゾールなどで両性花が増加したことから、花の性分化には内生ホルモンレベルの変化が関与していると考えられた。また、パーオキシダーゼなどの酵素活性にも雄花と両性花で違いが見られた。環境要因はほとんど花の性分化に影響を及ぼさなかった。花粉の発芽率が低い現象が見られたが、これは花粉が1核性であることに関係があるのかも知れない。自家不和合性の現象も認められたが、ミツバチの導入で種子形成がある程度促進された。 2.アボガドにおいても受精が困難である現象が観察された。花粉は非常に小さく、柱頭上では発芽率が高いが、花柱内では低下し、胚珠になるとほとんど発芽しなくなる。このことから、胚珠組織には花粉の発芽や花粉管伸長を抑制する物質が存在していると推察された。 3.ゴレンシでは、長い花柱を持つPin型と短い花柱を持つThrum型の花がある。どちらの花型においても花粉の稔性は高いが、ほとんど自家結実しないことが明らかになった。両型の花を人工的に受粉すると結実し、遺伝的或いは生理的な機構の違いが両型の花に存在していることが示された。 4.チェリモヤでは低温多湿になるほど花粉の活力や受精能力が増加することが示された。 5.パッションフルーツでは胚珠の発育程度が花柱の下向運動に影響を及ぼすことが示唆された。 以上のように、本研究では熱帯果樹類の生殖機能を形態的な観察により明らかにすることができた。しかし、このような機能性を生理学的に解明しなければならない現象面も数多く見出され、今後はこの点について検討してゆく予定である。
|