研究課題/領域番号 |
03304021
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安元 健 東北大学, 農学部, 教授 (20011885)
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研究分担者 |
山口 勝己 東京大学, 農学部, 教授 (50011896)
堀 貫治 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (50116662)
伏谷 伸宏 東京大学, 農学部, 教授 (70012010)
塩見 一雄 東京水産大学, 水産学部, 教授 (90111690)
神谷 久男 北里大学, 水産学部, 教授 (80011964)
絵面 良男 (絵画 良男) 北海道大学, 水産学部, 助教授 (80001618)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1992年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 抗ウイルス物質 / 凝集素 / 免疫賦活物質 / 抗腫瘍性物質 / oscillolide / gambieric acid / onnamide A / ホスホリパーゼA / onnamid A / ホリホリパーゼA / 海産有用生理活性物質 / 海洋細菌 / 微細藻類 / 海綿動物 / ミカラミド / アメフラシ / 刺毒 |
研究概要 |
水生細菌のスクリーニングによって菌体外に抗ウイルス性物質を放出する細菌多数を検出した。作用機作による分類を試みた結果は大部分は直接不活化ないし細胞内への進入阻止であったが、ウイルスの複製を阻止する因子を生産するものもあった(絵面)。また、90種にあまる微細藻類の活性物質スクリーニングを行い、海産ラン藻Oscillatoria sp.が新しいマクロランド構造を有する卵割阻害物質oscillariolideを生産することを明らかにした(山口)。さらに、渦鞭毛藻Gambierdiscus toxicusからはamphotericin Bの2000倍という、これまでに例を見ない強力な抗カビ物質gambieric acid 4成分を単離し、その構造を明らかにした(安元)。海藻の生理活性物質としてプロナーゼ処理によってのみ抽出可能となる新タイプの凝集素が海藻界に広く分布することを示した(堀)。また、細胞毒性を指標とした海産無脊椎動物中の抗腫瘍物質の検索によりTheonella属海綿2種からonnamide Aおよび新奇類縁体8成分を単離し、そのほとんどがP388白血病細胞に対して強い活性を示すことが明らかにした(伏谷)。エゾアワビ煮汁から抗腫瘍性を示す糖タンパク質を分離し、その性状と作用機作を調ベた。この成分は魚類に対して強い免疫増強作用を示すことが明かとなり、種苗生産等への利用の可能性がある。また、アメフラシ類3種の生産する抗菌、抗腫瘍性タンパク質のN末端アミノ酸配列を調べ、いずれもこれまで報告のある抗菌ペプチドとは相同性の無い新しい配列をもつことを示した(神谷)。刺毒の生化学試薬としての開発を目指してオニヒトデのホスホリパーゼAの精製を試み、分子量34,000の弱塩基性タンパク質と14,000の弱酸性タンパク質2成分を単離した。また、ウナギの血清毒の性状を明らかにされるとともに、イシガニ体液からはフグ毒テトロドトキシンと特異的に結合する珍しい高分子を発見した(塩見)。
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