研究課題/領域番号 |
03304026
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小澤 瀞司 群馬大学, 医学部, 教授 (40049044)
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研究分担者 |
東 英穂 久留米大学, 医学部, 助教授 (10098907)
高橋 智幸 東京大学, 医学部, 教授 (40092415)
赤池 紀生 九州大学, 医学部, 教授 (30040182)
小野寺 加代子 東京大学, 医学部, 講師 (00053091)
三品 昌美 新潟大学, 脳研究所, 教授 (80144351)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1991年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | シナプス / グルタミン酸受容体 / NMDA / AMPA / 細胞内カルシウム / 伝達物質放出 / cDNAクローニング / 可塑性変化 / CDNAクローニング / グリシン受容体 / 遺伝子クローニング / GABA受容体 / 長期増強 / 長期抑圧 |
研究概要 |
シナプスの化学的情報伝達機構の研究で、特に次の三点において顕著な成果をあげた。 1.神経伝達物質受容体の機能と分子構造 三品はNMDA型グルタミン酸受容体を構成するεサブユニットファミリーのcDNAの単離に成功し、NMDA受容体の機能的多様性の分子的基盤を明らかにした。小澤はパッチクランプ法とPCR法を併用してCa^<2+>透過性AMPA型グルタミン酸受容体のサブユニット構成を単一ニューロンレベルで決定した。赤池は脳の特定部位からニューロンの単離を行い、GABA_b受容体の活性化が自発性抑制性シナプス後電流の発生頻度と電流量を減少させることを示した。高橋はグリシン受容体の幼若型および成熟型cDNAの発現実験を行い両受容体チャネルの特性に明瞭な差異が存在することを明らかにした。2.細胞内Ca^<2+>の動態とニューロン機能 久場は共焦点レーザー顕微鏡を用いて交感神経節ニューロン内のCa^<2+>濃度分布を精細に測定し、Ca^<2+>誘起性Ca^<2+>遊離機構の存在することを示した。八尾は毛様体神経節のシナプス前終末からの伝達物質の放出にはN型Ca^<2+>チャネルの活性化が重要であるとともに、このチャネルはアデノシンにより抑制されることを明らかにした。立花は網膜双極細胞の伝達物質がグルタミン酸であることを証明するとともに、この伝達物質の放出にはL型Ca^<2+>チャネルの活性化が重要であることを明らかにした。工藤は海馬スライス培養標本で細胞内Ca^<2+>濃度の変動を指標として、グルタミン酸受容体サブタイプの発現の部位差を明らかにした。3.シナプス機能の可塑性変化 平野は小脳培養系で顆粒細胞・プルキンエ細胞間のシナプス伝達の長期抑圧(LTD)の発現機構の解析を行い、代謝型グルタミン酸受容体mGluRlの活性化がLTDの発生に必須であることを示した。
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