研究課題/領域番号 |
03304042
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
佐藤 俊英 長崎大学, 歯学部, 教授 (60013968)
|
研究分担者 |
村上 俊樹 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (10060451)
笠原 泰夫 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (10028730)
天野 仁一朗 (天野 仁一郎) 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60076015)
山田 好秋 新潟大学, 歯学部, 教授 (80115089)
中村 嘉男 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10010026)
島田 久八郎 新潟大学, 歯学部, 教授 (50018404)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
20,100千円 (直接経費: 20,100千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1991年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
|
キーワード | 食物摂取 / 味の認知 / 咀嚼リズム / 唾液分泌 / 口腔体性感覚 / 味覚トランスダクション / 咀嚼リズムの反射性調節 / 下顎運動 / 大錘体神経の味覚応答 / 歯根膜咬筋反射 / 味蕾 / 味覚情報の学習 / 顎運動 / 大脳味覚野 / 唾液核 |
研究概要 |
1.味覚情報のトランスダクションには、味細胞の受容膜及び基底外側膜に存在する種々のイオンチャネルの開閉が重要な役目をする。味の同定、認知及び記録には、扁桃体・大脳味覚野が関与する。味蕾の発生はメルケル細胞の誘導能が重要な役割を果たす。 2.口腔体性感覚情報は、結合腕周囲核の中間レベルに投射すること、歯髄神経情報の一部は中脳路核に投射することが明らかになった。 3.味の認知の後、食物の摂取行動を起こす経路として、ラットでは、橋味覚野から投射を受ける視床下部ニューロン及び橋・視床・大脳味覚野から投射を受ける扁桃体ニューロンが関与する。 4.唾液の分泌の様相は食物の種類で変化するが、このことは唾液核ニューロンのインパルス、パターンの変化と対応する。ネコの上唾液核ニューロンは、三叉神経脊髄路核中間亜核内の吻側と尾側感覚核から投射を受ける。 5.食物を口腔へ取り入れる時、また食物を咀嚼する時に働く口唇、口蓋、顔面の血管には、副交感神経性血管拡張反射が存在することが判明した。 6.大脳及び脳幹で形成される咀嚼リズムは、舌、歯根膜、歯肉、口唇、頬などの口腔粘膜からの感覚情報が、大脳皮質体性感覚野で統合されて微妙に調節される。したがって、ネコ等で大脳感覚野を破壊されると、食物摂取咀嚼時の顎、舌、口唇、頬の微妙な反射性活動が消失する。 7.無麻酔のウサギが硬い食品を上下歯列で粉砕するとき、顎運動の閉口相後半の速度は低下し、それに対応する咬筋筋電図の一過性の抑制と顎二腹筋筋電図の一過性の活動がみられた。これは歯根膜による咀嚼の反射性調節である。歯根膜咬筋反射では、大きなmotor unitほど顎運動の調節に大きく寄与する。
|