研究課題/領域番号 |
03305002
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川戸 佳 東京大学, 教養学部, 教授 (50169736)
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研究分担者 |
大村 恒雄 九州大学, 医学系研究科, 教授 (80029933)
中西 守 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90090472)
小南 思郎 広島大学, 総合科学部, 助教授 (10106776)
木下 一彦 慶応大学, 理工学部, 教授 (30124366)
清水 透 東北大学, 非水研, 助教授 (40118956)
石村 巽 慶應大学, 医学部, 教授 (40025599)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1992年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 人工細胞 / 時間分解計測 / チトクロムP-450 / ロドプシン / 顕微動画計測 / タンパク質運動 / Ca / レセプター / 機能性人工細胞 / 電子スイッチング / ホルモン合成 / 薬物代謝応答 / 光応答 / チトクロ-ム Pー450 / 時間分解分光計測 |
研究概要 |
昨年度成功した人工細胞を用いて生物物理的解析を行って注目すべき解析結果が得られた。 (1)精製した副腎皮質のチトクロムP-450(scc)+還元酵素系と、精製したチトクロムP-450(c21,17α)+還元酵素系を、リン脂質再構成膜に組み込んだ、ホルモン合成人工細胞を用いて蛋白回転運動計測や時間分解スペクトル計測を行い次の事柄が明らかにされた:アドレノドキシン・P-450(scc)とアドレノドキシン・還元酵素の2種類の複合体が衝突して電子が伝達されること。P-450(c21)は還元酵素と会合体を作るが、P-450(17α)は還元酵素と会合体を作らない。(小南、原、石村、川戸、吉川) (2)薬物代謝を行う肝臓チトクロムP-450II BやP-450I Aの人工改変体を遺伝子発現で酵母などの細胞に組み込むことで、信号ペプチドの配列がP-450の膜挿入に果たす役割を解析した。またアミノ酸を点変異させて還元酵素とP-450の静電的に相互作用していることを明らかにした。P-450の計算機による一時構造解析で、多くのP-450の膜貫通領域は1箇所くらいしかなく、膜に一部分埋没している部分の重要性が指摘された。(清水、大村、美宅) (3)顕微動画計測では以下のことが明らかになった:膜レセプターや膜蛋白の運動は、裏打ちの細胞骨格で作られたパッチ構造の中で制限された運動をしている。ウニの卵細胞の授精に伴って、Caの移動→繊毛の方向パターン変化→細胞内pHの変動が連続して起こる。免疫物質の刺激により細胞外CaがB細胞の核内にまで移動することを発見した。(楠見、木下、中西) (4)脂質の種類が異なると、膜内のチトクロムc3の存在状態が単量体と二量体の違いがあり電子伝達機構が異なることを見いだした。(阿久津) (5)ロドプシンの光化学サイクルの各中間体で蛋白の内部アミノ酸の配置変化を時間分解計測で見いだした。(津田、神山)。
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