研究分担者 |
浜 清 岡崎国立研究所, 生理学研究所, 所長 (90028267)
松本 明 順天堂大学, 医学部, 助教授 (80053263)
下野 正基 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085771)
外崎 昭 山形大学, 医学部, 教授 (90004572)
武市 紀年 北海道大学, 医学部, 教授 (40002133)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1991年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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研究概要 |
ギャップ結合の生理学的機能は,極度に分化した細胞・心筋・子宮などの平滑筋,網膜,神経では興奮の電気的伝達であり,肝臓では再生機能と,唾液腺や膵臓では分泌機能と関連がある。一般には,細胞の増殖分化や発癌との関係も研究されている。しかし,極めて広範囲の組織の細胞群に存在するギャップ結合の個々の機能は必ずしも明らかではない。本研究は多様なギャップ結合細胞間連絡の機能を整理し,合わせて分子構成の変化を追及し,機能との関係を明らかにすることを目的とした。今やギャップ結合構成蛋白質コネキシンは12種類も発見されている。臓器・組織により,異なるコネキシンで構成されたギャップ結合の機能も異なっている。また一つの臓器に複数の種類のコネキシンが発見されている場合が多い。3年間の本研究で,ギャップ結合の多様な機能と分子構成の関連が,次第に解明されて来た。分子構造の微妙な差異と機能の特徴,ギャップ結合内での異種コネキシンの混在様式,蛋白合成と膜へのはめこみの仕組み,および不要な蛋白の細胞内への取り込みの過程が明らかになって来た。細胞の分化や組織の形態形成におけるギャップ結合の役割,分泌機構との関連,癌化でのコネキシンの消失等,多数の重要な研究成果が得られた。本研究班は,平成4年から平成6年まで毎年2月に岡崎国立共同研究機構生理学研究所で研究会を共催し,また,平成4年8月には広島で,公開シンポシウム「ギャップ結合細胞間連絡の形態と機能について」を共催した。さらに平成5年8月には,同じく広島で,ギャップ結合の国際会議(1993 International Meeting on Gap Junctions)を共催し,過半数の外国人研究者を含む120余名の参加を得た。
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