研究課題/領域番号 |
03306003
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
軽部 征夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50089827)
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研究分担者 |
鈴木 正康 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70226554)
早出 広司 東京農工大学, 工学部, 講師 (10187883)
民谷 栄一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60179893)
生越 久靖 京都大学, 工学部, 教授 (90026188)
荒田 洋治 東京大学, 薬学部, 教授 (40011499)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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キーワード | 生体機能分子 / モレキュラ-インプリンティクグ / アルド-ル反応 / タンパク質の化学修飾 / グルコ-スオキシダ-ゼ / ブル-銅タンパク質 |
研究概要 |
1.合成化学的アプロ-チ 分子認識機能を有する高分子を合成し、これに触媒活性をもたせ、酵素機能を有する生体機能分子を創製する目的で研究を行った。モレキュラ-インプリンティング法は基質に類似した化合物(プリントモレキュ-ル)と相互作用するような化合物(ファンクショナルモノマ-)と重合させ、 プリントモレキュ-ルのみを取り除くものである。このポリマ-はプリントモレキュ-ルの形状と化学的性質を記憶しており、その構造類似体である基質と特異的に相互作用する。さらに触媒活性部位を導入したポリマ-を設計すれば、酵素類似の機構を再現できると考えた。そこでアルド-ル反応を触媒するポリマ-の合成を試みた。 プリントモレキュ-ルとして4‐ヒドロキシ 安 息 香 酸、ファンクショナルモノマ- として 4‐ビニルピリジン、 クロスリンカ- としてジイソプロペニルベンゼン と スチレン を用いて テンプレ-ト重合を行った。また プリントモレキュ-ル とファンクショナルモノマ-間により強い相互作用を得るため、ビニルピリジンよりも塩基性の強いアリルアミンを用いた系でも実験を行った。 2.生化学的アプロ-チ (1)グルコ-スオキシダ-ゼ は、糖タンパク質であり、酵素の活性中心と電極との電子授受の主たる障害は、糖鎖部分であると示唆されている。そこで酵素の電極活性を高めるため、まず糖鎖部位をフェロセンカルボキシアルデヒドによって化学修飾した。その結果、修飾酵素と天然酵素の電子授受反応速度をサイクリックボルタモグラムを用いて比較したところ修飾酵素は非常に速い電子授受反応速度を示した。(2)酸化還元タンパク質と電極との電子伝達には、電極表面だけでなくタンパク質自身の荷電状態が大きく関与している。そこで荷電状態を変化させると、電極との反応性を高められる。ブル-銅タンパク質ではすでにそのアミノ酸配列、立体構造、中心金属の配位位置などが知られており、タンパク質のもつ荷電を化学修飾により変化させることにより、タンパク質と電極との静電相互作用を電極反応に適切な強さにできると考えられるので、これについて検討した。
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