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土砂流出による津波の発生の予知に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03306011
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

入江 功  九州大学, 工学部, 教授 (10213258)

研究分担者 後藤 智明  運輸省港湾技術研究所, 水工部, 室長
吉田 明徳  九州大学, 工学部, 助教授 (30117288)
田渕 幹修  熊本大学, 工学部, 講師 (40037966)
富樫 宏由  長崎大学, 工学部, 教授 (20005333)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
キーワード長波 / 津波 / 島原眉山崩壊 / 雲仙岳噴火
研究概要

本研究は、1792年の眉山崩壊に伴う津波発生を再現しうるモデルを、水理模型実験と数値計算の組合せにより構築し、今後新たに山体崩壊が予想された場合の津波発生の予知に備えようとするものである。
土砂流出による津波発生が複雑なため、水理模型実験による再現を試みた。先ず既存の文献や古文書により、津波発生当時の熊本、福岡、佐賀3県の千拓地の海岸線を調べ、水平縮尺を1/8000、鉛直縮尺を1/250として、有明海のほぼ全域を含む固定床模型を作った。土砂流出に伴う津波発生のモデル化については、既往の文献や最近のボ-リング調査結果等を参考に、島原の現在地形と崩壊前の旧地形との間の堆積層厚を7〜10mの浅い場合、15〜20mの深い場合を対象とした。
津波発生のモデル化については、これらの深さを滑り面とした一様斜面の滑り台を作り、この上を崩壊堆積物から成るくさび状の現在地形を滑り落とすことを基本とした。実際には、津波の発生、陸上遡上などの全体的な状況を見ながら、試行錯誤的に5種類の落下物体モデルを試作して実験した。津波の発生波形は、波源域周辺と島原半島周辺および熊本県沿岸の合計18測点で同時測定した。実験結果によれば、滑り面が7〜10mと浅い場合は大きな津波は発生せず、15〜20mと深い場合は大きな津波が発生し、有明海全域に伝播した。これを200年前の各地の陸上遡上痕跡高と比較すると、相田と都司の調査結果の中間位にあり、ほぼ1792年の津波の再現を想起させる結果が得られた。
波源域における津波の最大振幅(靜水面上の高さ)は、正面の東側に15〜20m、側方の南北側に約10mであった。数値計算では、この値を参考にモデル化を行なった。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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