研究課題/領域番号 |
03352014
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
西川 治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10108235)
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研究分担者 |
猪飼 篤 東京工大, 生命理工学部, 教授 (50011713)
魚住 清彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (20011124)
森田 明三 広島大学, 理学部, 教授 (50091757)
河津 璋 東京大学, 工学部, 助教授 (20010796)
山口 豪 静岡大学, 工学部, 教授 (50013537)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 電界放射顕微鏡(FEM) / 電界イオン顕微鏡(FIM) / アトムプロ-ブ(AーP) / 電界蒸発 / 走査型トンネル顕微鏡(STM) / 走査型トンネル電子分光法(STS) / トンネル物性 |
研究概要 |
本研究の目的は、電界放射顕微鏡(FEM)、電界イオン顕微鏡(FIM)、アトムプロ-ブ(AーP)、走査型トンネル顕微鏡(STM)、走査型トンネル電子分光法(STS)等の原子的な高分解能を生かして、金属、半導体、セラミックス、有機分子、生体分子等を構成する原子の配列・配位を直接観察すると共に、観察された個々の原子のトンネル特性から電子状態を明らかにする事にある。従って、本研究は、「個々の原子のトンネル物性」というこれまでにない微視的な観点からの知見を物性物理に齎らすものであり、新しい高機能材料の開発に求められる基本情報を提供するものである。 本研究には、微視的な観点から物質の特性を解明しようとする理論・実験の専門家が参加した。研究会は平成3年10月と12月の2回開催された。第1回の研究会では、平成3年8月スイスのインタ-ラ-ケンで開催された、第6回STM/STS国際会議で発表された論文から窺える最近の動向を検討した。注目すべき点は、STMの走査探針の先端原子と試料面上の原子との相互作用に関する論文が急増していることである。最も顕著な相互作用としては、個々の表面原子の試料面上での移動と、電界蒸発と呼ばれる特異な現象により、単一原子が試料面から針先へ、また、針先から試料面上の特定位置への移動がある。ところで、電界蒸発はFIMの導入以来観察されていた現象であるが、理論的には未解決な点が多い。そこで、FIMやAーPとSTMを組み合せた複合器を開発して、電界蒸発を組織的に解明する研究を推進する方式が検討された。第2回研究会では、第1回の研究会での検討課題を基礎にして、平成5年度の重点領域研究「個々の原子のトンネル物性」に申請する研究分野と題目、組織・協力体制を討議した。また、STMから派生した原子間力顕微鏡や液体中で作動するSTM等の新しい手法の開発を進めている研究者を研究組織へ組み入れ、研究活動を更に活発化する事も議題として検討された。
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