研究課題/領域番号 |
03354015
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
早石 修 大阪バイオサイエンス研究所, 所長 (40025507)
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研究分担者 |
静田 裕 高知医科大学, 医学部, 教授 (50025631)
藤井 義明 東北大学, 理学部, 教授 (00098146)
野崎 光洋 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00025545)
石村 巽 慶応大学, 医学部, 教授 (40025599)
大村 恒雄 九州大学, 医学部, 教授 (80029933)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | オキシゲナ-ゼ / 生理機能 / 発現制御 / 活性酸素 / Pー450 / 生理活性アミン / 分子遺伝学的研究 |
研究概要 |
オキシゲナ-ゼの生理的機能とその発現制御の分子機構を解明するためには、すでに見いだされた各種オキシゲナ-ゼの分子構造と遺伝子構造を決定すると共に、その発現制御に関与するシスおよびトランスアクティング因子の単離同定や、オキシゲナ-ゼの細胞内局在化機構などの究明が必要である。 1.ステロイドホルモンは、性ホルモンと副腎皮質ホルモンの2群に大別されるが、その生合成に関する6種類のモノオキシゲナ-ゼ(pー450)の反応機構に関してはまだ不明な点が多い。最近、石村、静田および岡本は、Pー450_<aldo>(or Pー450_<c18>)のクロ-ン化およびその反応機構を明らかにし、藤井は、先天性副腎過形成症をモデルとして患者遺伝子の解析を行ない、そのほとんどがPー450c_<21>に近接した偽遺伝子の欠陥変異によることを明らかにした。また、大村は、ミトコンドリアやミクロソ-ム型Pー450が、それぞれの細胞内器官へ指向するのは、アミノ末端のシグナル配列によることを明らかにした。 2.生理活性アミンの生合成や代謝に関与するチロシン3ーモノオキシゲナ-ゼ、カテコ-ルジオキシゲナ-ゼやインド-ルアミンジオキシゲナ-ゼ遺伝子は、いずれも永津、野崎、吉田によりクロ-ン化され、永津は、ヒトチロシン3ーモノオキシゲナ-ゼ遺伝子を脳のカテコ-ルアミンニュ-ロンと副腎髄質で大量発現したトランスジェニックマウスの作製に成功し、野崎は、3種類のintradiol型ジオキシゲナ-ゼの遺伝子構造を明らかにし、その構造の比較から活性中心を推測した。吉田は、インド-ルアミンジオキシゲナ-ゼをstableに発現するtransformantを作製し、必須アミノ酸トリプトファンの枯渇による寄生虫の増殖抑制系を確立した。また、水上は、種々の病態に活性酸素が関与することに注目し、活性酸素を生成するNADPHオキシダ-ゼの活性化経路に関わる蛋白質の精製に成功し、その遺伝子のクロ-ニングに着手した。 以上の如く、オキシゲナ-ゼの生理機能およびその発現制御機構の解明と、オキシゲナ-ゼが関与する先天性ホルモン合成異常症や各種アミン欠損症などの病態と病因を明らかにするための分子遺伝学的研究は、着実に成果を上げてきている。
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