研究分担者 |
木村 哲 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (60010352)
速見 正憲 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (40072946)
森 茂郎 東京大学, 医科学研究科, 教授 (30010424)
山本 直樹 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00094053)
中田 篤男 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80029769)
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研究概要 |
わが国におけるエイズ研究を重点領域研究として組織するための準備研究と調査を目的として本研究が行われた。エイズが新しい疾患として認識されてから10年経たが、患者数は45万に達し、感染者は1100万人といわれ、まさに人類への脅威となっている。わが国の医学生物学の研究者もこの問題にとり組んで医学への貢献をする必要がある。そのために平成4年度発足の重点領域研究「エイズ制圧へ向けての基礎研究」を円滑かつ能率的に進めることを目指した。組織を柱1〜5に分け、I、HIVの分子遺伝学,II、HIVの生物学、III、エイズの免疫血液異常、IV、エイズの病態、予防、治療、V、エイズの動物モデルとした。主なテ-マはHIVとSIVの分子重統樹のさらに詳しい検索,SIVmac感染によるマカク属サルのヱイズ動物モデルの作成,HIVのV3ル-プとよばれる外被糖蛋白の機能解析,V3ル-プに対するモノクロナル抗体の作成をさらに種々のストレインに関して行うこと,また細胞障害性に働くT細胞を誘導できるようなワクチンの可能性、などである。いずれもある程度の予備的研究の成績はでており、将来性が期待できる。班員間はもちろん、種々の研究グル-プとの共同研究も活性化のために大いに促進したい。共同研究のための試判リストとして、感染個体のサンプル,血清,リンバ節など,ウイルス株,細胞株,遺伝子,抗体およびモノクロナル抗体,各種のペプチド,抗ウイルス物質,トランスジエニックマウス,その他について各研究者の協力で作成した。本総合研究(B)の班会議は平成4年1月24日、京都において開催した。
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