研究課題/領域番号 |
03402015
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
気象・海洋・陸水学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山形 俊男 東京大学, 理学部, 助教授 (50091400)
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研究分担者 |
升本 順夫 東京大学, 理学部, 助手 (60222436)
宮田 元靖 東京大学, 理学部, 助手 (50011648)
永田 豊 東京大学, 理学部, 教授 (80011493)
馬谷 紳一郎 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (30112353)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
18,900千円 (直接経費: 18,900千円)
1992年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1991年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 冷水湧昇域 / 季節変動 / 経年変動 / 海洋観測 / 海洋大循環モデル / コスタ・リカ・ドーム / ギニア・ドーム / アンゴラ・ドーム / 熱フラックス / スル-・フロ- / ドリフタ-・ブイ / コスタ・リカ・ド-ム |
研究概要 |
海洋中に存在する組織化された大規模な湧昇冷水域の季節及び経年変動機構を、海洋大循環モデル、現地観測の両面から総合的に調べると共に、海面水位、海面水温及び海流構造に関して実用に耐えうる海洋大循環モデルの開発を行なった。主な研究成果は以下の通りである。 (モデル研究) (1)海洋大循環モデルの熱及び運動量フラックスの定式化依存性、小規模な島の効果について詳しく調べた。その結果、比較的空間スケールの小さい西岸強化流が著しく影響を受けること、強流帯中の小さな島々が周辺海況に多大の影響を及ぼすことが明からとなった。また、再現されたインドネシア海域の通過流はMurray&Arief(1988)の繁留ブイデータとほぼ一致し、本モデルの有効性が示された。 (2)ECMWFの風データと太平洋・インド洋モデルを用いて、大規模冷水域の経年変動実験を行なった。その結果、コスタ・リカ・ドーム域固有の季節変動機構に加え、熱帯太平洋全域にわたるエル・ニーニョ等の経年変動がドームの盛衰を支配していることがわかった。さらに、GEOSAT衛星水位データを合わせ用いて、コスタ・リカ沖に発生した個々の渦現象を捕えることに成功した。 (3)太平洋・インド洋モデルを基として大西洋モデルを構築し、東部熱帯大西洋の冷水湧昇域であるギニア・ドーム、アンゴラ・ドームの季節変動機構を世界に先駆けて解明した。東部熱帯大西洋では、局所的な外力の変動と他領域からの影響とが絡み合いながら、それぞれの海域で独自の季節が形作られていることが明らかとなった。 (4)海面水位を解像するシグマ座標系も用いた熱帯太平洋域モデルを構築し、試験的に駆動することに成功した。 (海洋観測) 農林水産省新造船開洋丸の航海を利用し、平成4年1月にコスタ・リカ沖において、ADCP、XBT、CTD、採水及び船上気象要素の観測を実施することに成功した。これにより、コスタ・リカ・ドームの盛衰に関して重要な季節の詳細かつ貴重なデータが得られた。
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