研究課題/領域番号 |
03402019
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北村 雅夫 京都大学, 理学部, 教授 (70004489)
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研究分担者 |
下林 典正 京都大学, 理学部, 助手 (70235688)
富田 克敏 (冨田 克敏) 京都大学, 理学部, 助教授 (70025352)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
27,000千円 (直接経費: 27,000千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 21,800千円 (直接経費: 21,800千円)
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キーワード | 鉱物 / 歪解析 / 電子顕微鏡 / 超音波計測 / 光学異常 / シュードタキライト / 歪分析 |
研究概要 |
本研究の目的は、ミクロとマクロの両方の立場から鉱物内部の歪みを検出し、天然での鉱物の歪みの原因を理解することである。本研究では主に、以下の三つについて研究を行った。 1.鉱物組織形成に関する歪みの影響:歪みの検出とその組織への影響を明らかにする研究を、ダイヤモンドなどの鉱物について行った。その結果、(1)ダイヤモンドの歪み分布は溶解から成長過程へと変化する場所に主に見られ、高い非平衡状態で結晶化したことを推定した。また、積層欠陥と歪み分布の相関性から、地球深部でのダイアモンドの変形や上昇過程について考察した。(2)光学異常を示すエメラルドについて研究を行い、従来知られている六方対称ではなく、三斜晶系に属するものであることを初めて明らかにした。(3)輝石の低温型-高温型相変態は、熱弾性型マルテンサイト変態であることを明らかにした。(4)アルミノ珪酸塩の相変態での界面方位は両相の歪みエネルギーを最小にする方向ではなく界面エネルギーが小さくなる方向であり、歪みエネルギーの効果が少ないことを明らかにした。 2.隕石の衝撃変形と鉱物組織:隕石の衝撃圧縮実験を行った効果、衝撃圧力や試料の空隙率の増加によって、出発試料の部分溶融程度が増加すること、溶融体の組成が全岩石組成に近くなることなどを見いだした。この結果と、天然のコンドライト隕石の特徴の比較から、コンドライト隕石は、氷を含んだ天体の高速衝突による衝撃加熱によって形成したものである事を明らかにした。 岩石の高速変形の研究。地震の化石であるシュードタキライトが、変形-鉱物の破壊-溶融過程を経て形成したものであることを明らかにし、従来対立したモデルとされていた溶融説と粉体説を結びつけた。
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