研究課題/領域番号 |
03402025
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 名城大学 (1992-1993) 名古屋大学 (1991) |
研究代表者 |
下山 宏 名城大学, 理工学部, 教授 (30023261)
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研究分担者 |
大江 俊美 名城大学, 理工学部, 助教授 (30076632)
池田 晋 名城大学, 理工学部, 助教授 (20076623)
日比野 倫夫 名古屋大学, 工学部, 教授 (40023139)
花井 孝明 名古屋大学, 工学部, 講師 (00156366)
内川 嘉樹 名古屋大学, 工学部, 教授 (20023260)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
24,900千円 (直接経費: 24,900千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1991年度: 16,900千円 (直接経費: 16,900千円)
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キーワード | 低加速SEM / 電子ビームテスティング / 電位コントラスト / STEM / 信号演算処理 / 元素分布像 / 低加速電子銃 / 電界放出電子銃 / 磁界放畳型電子銃 / 電子銃 / 静電レンズ / 加速レンズ / 減速レンズ / 電子レンズ / 磁界重畳型電子銃 |
研究概要 |
本年度は、低加速電子線応用装置の代表的な応用分野である低加速走査型電子顕微鏡法(SEM)を主として行なうと共に、分光法と組み合わせた走査透過電子顕微鏡法(STEM)の可能性についても実験を行なった。 1.2次電子検出器を前年度購入の走査像観察装置に取り付け、低加速SEMによるLSI等のマイクロ電子デバイスの非破壊検査法の実用性を確立させるための実験を行なった。LSI等の表面は、パッシベーション膜と呼ばれる電気的絶縁保護膜で覆われており、これを通常のSEMで直接観察するとチャージアップの影響を受け、正常な像観察ができない。しかし、加速電圧を1kV程度まで低くすることにより、チャージアップの障害なしに、表面の微細構造のみならず、膜下の電極に印加されている電位に対応したコントラスト像が得られること、このコントラストは観察中に徐々に消失してゆくが、消失に要する照射電子線量Dmは電極電位Vと比例関係にあることが判明した。このV-Dm特性はパッシベーション膜の膜厚、膜の材質に依存し、この関係を用いれば、試料上の任意の箇所の局所的電位の定量的測定が可能であることが明らかとなった。 2.STEMでは、エネルギーアナライザを用いて薄膜試料を通り抜けてくる透過電子の分光(エネルギー分析)を行なうことにより、弾性散乱、非弾性散乱、非散乱の3種類の信号電子の同時・分離検出が可能である。本実験では、これらの信号電子間の演算処理(例えば、引き算処理や割り算処理)を行なった結果、試料の局所領域における元素分布の観察が可能であること、試料の厚さに依存しない原子番号に依存したコントラストが得られることもわかった。
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