研究課題/領域番号 |
03402050
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 誠一 大阪大学, 工学部, 教授 (90029140)
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研究分担者 |
上田 良夫 大阪大学, 工学部, 助手 (30193816)
杉本 敏司 大阪大学, 工学部, 助手 (70187665)
岡田 成文 大阪大学, 工学部, 助教授 (40135661)
伊藤 慶文 大阪大学, 工学部, 助教授 (00127185)
大井 正一 大阪大学, 工学部, 助教授 (50029154)
大久保 衛 大阪大学, 工学部, 助手 (50243168)
石村 勉 大阪大学, 工学部, 教授 (50028932)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1991年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | FRCプラズマ / 高ベータミラー閉じ込め / プラズマ移送 / 磁気揺動 / D^3He核融合 / 自発トロイダル磁場 / 高エネルギーイオン / 高ベータ / D^3核融合 / 高エネルギ-イオン / 高ベ-タ |
研究概要 |
本研究の目的は、高度にキネティックな閉じ込め方式であるミラー磁場中のFRCプラズマにおいて、高エネルギー粒子群の与える影響を実験的に明らかにすることである。また、その背景は、将来のヘリウム3核融合の実現を遠望していることにあるから、そのための課題を意識したものである。 約15年間研究されてきたFRCの形成法は、全て石英管内でしか実現しない。そこで、将来の展望を開くために、この形成後のFRCを直ちに金属容器(準定常磁場)内に移送する。本研究によって、移送後のFRCは、半径4倍長さ5倍寿命5倍に拡張することが示され、粒子ビーム入射が可能なFRC制御を実現した。このとき、形成部と閉じ込め部の磁気圧比から、移送速度は1×10^7cm/s以上の高速となり、内部温度は低下する。しかし、この高速エネルギーが再度内部加熱に変換されることから、一見等温的移送が実現しうることが明らかにされた。また、その内部変換機構も現象論的ではあるが、明らかにされた。 一方、準定常的平衡状態のFRCの周辺プラズマ層の厚みは、閉じ込めイオンのラーマー半径程度であることが初めて示された。即ち、セパラトリックス外の粒子損失層は、高度にキネティックと考えられる。閉じ込めたプラズマの両端は、ミラー比3の磁場配位となっていて、損失流はここを通過する。この時の損失チャネルは、周辺層の厚み分に含まれる全磁束と同量の磁束を有する開口径となっていることを示すことができた。このことから、厚みはイオンのキネティック効果により決まるにもかかわらず、粒子の軸方向損失は、磁気チャネルに沿う流体的運動によるものであることが示されたことになる。 なお、FRCプラズマとしては初めて磁気揺動観測に成功し、理論的予測と異なる結果を示しているが、これは今後の課題である。
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