研究課題/領域番号 |
03403019
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
遠藤 剛 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (40016738)
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研究分担者 |
木原 伸浩 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (30214852)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
24,600千円 (直接経費: 24,600千円)
1993年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1992年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1991年度: 14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
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キーワード | 重合反応 / 潜在性触媒 / オニウム塩 / 熱潜在性カチオン重合触媒 / 光潜在性カチオン重合触媒 / エステル / 光架橋 / リビング重合 / 外部刺激 / スルホン酸エステル / カチオン重合 / ブロックポリマー / グラフトポリマー / ホスホニウム塩 / ピリジニウム塩 / フォスフォニウム酸 / スルホニウム塩 / グラフト重合 / 重合開始剤 / 塩基 / ブロック共重合 |
研究概要 |
外界の物理的状況の変化、すなわち刺激によって重合開始活性を発現し制御できる「潜在性触媒」という広範に適用できる新しい概念を確立することを目的とし、種々の新しい潜在性触媒の合成とその活性評価を基にした潜在性触媒の設計指針の確立、及びその新規重合反応への応用について検討した。種々の構造を有するピリジニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩がエポキシド、スチレン、ビニルエーテル等のカチオン重合能を有するモノマーの良好な熱及び光潜在性カチオン重合触媒となることを見いだした。その構造と触媒活性、及び、活性発現温度あるいは波長の相関について詳しく検討し、任意の温度あるいは波長で重合開始活性を示すための分子設計に関する知見を得、その結果として、熱及び光潜在性を示すカチオン重合開始剤の概念と、分子設計指針を確立した。更に、塩構造を有しないフタルイミド、マロノニトリル、スルホン酸エステル、カルボン酸エステルなども熱潜在性カチオン重合開始剤として使用可能なことを示し、潜在性触媒の概念を通常の有機化合物にも拡大した。また、潜在性を積極的に利用することにより、自己触媒により収縮を伴わずに架橋する新規材料、新規アセタール化触媒、光架橋性汎用ポリマー等、さまざまな新しい概念と有用な材料を開発した。また、開始反応時に放出される塩基を利用することにより開始反応だけでなく成長反応も支配できることを示し、単離可能な重合末端を有するリビング重合系、架橋を伴わない二官能性モノマーの重合等、新しい概念を伴う従来にない重合反応系を構築した。潜在性触媒の概念を光、熱以外の刺激にも適用することにより、任意の刺激によって活性がコントロールできる有用な潜在性重合開始系の構築が期待できる。
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