研究課題/領域番号 |
03404046
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
石井 清一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20001000)
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研究分担者 |
小祝 聡一郎 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90045336)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
28,700千円 (直接経費: 28,700千円)
1994年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1993年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1992年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1991年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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キーワード | 細胞性癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / multidrug resistance gene 1(MDR-1) / 腫瘍関連抗原 / 骨中Ca結合蛋白(BGP) / 骨内シアル酸含有蛋白 / 細胞外マトリックス蛋白 / 骨肉腫 / 熱ショック蛋白質hsc73 / 熱ショック蛋白質hsp90 / インテグリンVLA-4 / インテグリン受容体VCAM-1 / 転移 / ヒト骨芽細胞株(SV-HFO) / ヒト骨中Ca結合蛋白 / オステオネクチン / integrin beta family / ラミニン受容体 / multi drug resistance gene / osteosarcoma / osteocalcin / oncogene / monoclonal antibody / integrin / metastasis |
研究概要 |
われわれは平成3年から4年間にわたって、ヒト骨肉腫の増殖と転移に関する基礎的・臨床的研究を行ってきた。これらの一連の研究によって、細胞性癌遺伝子、腫瘍関連抗原、細胞外マトリックス蛋白とその受容体、それに骨中Ca結合蛋白(BGP)の面から、ヒト骨肉腫の生物学的性状をある程度、解析することができた。現在までに得られている結果を要約して以下に示す。 (1)ヒト骨肉腫のヌードマウス可移植系3株およびヒト骨肉腫由来培養細胞1株の樹立に成功した。 (2)ヒト骨肉腫におけるc-myc癌遺伝子の増幅、および高肺転移能骨肉腫におけるc-fos mRNA転写量の増加を証明した。 (3)正常ラット骨芽細胞において、ras遺伝子による発癌、癌抑制遺伝子p53による発癌の抑制の現象を観察した。 (4)ヒト胎児頭蓋由来の骨芽細胞株の樹立に成功した。この骨芽細胞において、分化と脱分化を誘導することが可能であった。 (5)ヒト骨肉腫腫瘍関連抗原を精製し、そのモノクローナル抗体を得ることに成功した。この抗体を用いた免疫染色によって骨肉腫診断の信頼度をあげることを可能にした。 (6)ヒト骨肉腫におけるmultidrug resistance gene 1 (MDR-1)と予後との関係を解析した。MDR-1が存在する場合は、骨肉腫の予後は明らかに低下していた。 (7)ヒト骨組織から骨中Ca結合蛋白(BGP)、骨内シアル酸含有蛋白を精製した。そのモノクローナル抗体は、骨形成性腫瘍に特異的に高い陽性を示すことを確かめた。 (8)ヒト骨肉腫の細胞外マトリックス蛋白(フィブロネクチン、ラミニン)と、その受容体を解析した。骨肉腫の増殖と転移には、ラミニン受容体の発現、あるいはVLA-4/VCAM-1結合が関与していることを示していた。
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