研究分担者 |
竹之内 信子 日本大学, 歯学部, 助手 (50246914)
高橋 富久 日本大学, 歯学部, 助手 (40246905)
草間 薫 日本大学, 歯学部, 講師 (20130479)
岩瀬 孝志 日本大学, 歯学部, 講師 (80125046)
斉藤 一郎 日本大学, 歯学部, 助手 (60147634)
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配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
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研究概要 |
平成3年度から平成6年度にわたる本研究の結果,得られた成果を3項目に分けて列記する。 1.胎生期における分泌型IgA構成成分の局在と発生 (1)Joining(J)鎖はヒト肝臓では胎生6週目に,IgMは7週目に検出され,J鎖の産生はIgMの産生に先行していた。 (2)脾臓・胸腺・小腸・肺ではJ鎖・IgMとも胎生16週に発生した。 (3)IgAおよびSecretory component (SC)はほとんどの臓器で胎生16週に検出された。 2.腸管上皮細胞HT-29の産生するサイトカインとSC (1)HT-29はS.minesota LPS刺激によりIL-6,IL-8,TGF-βおよびSC遺伝子の発現を増強した。 (2)HT-29に存在するSCはIFN-γ,TNF-α,IL-1a IL-1β,IL-4,IL-6刺激によりその遺伝子発現,蛋白合成ともに増加した。 (3)上皮細胞にもIL-1に対するリセプターの存在が示唆された。 3.J鎖の系統発生 (1)免疫グロブリン産生能のない無脊椎動物にも脊椎動物と同様にJ鎖遺伝子が検出された。 (2)環形動物のミミズのJ鎖遺伝子はヒトと75%の,マウスと76%のホモロジーをもち,アミノ酸配列でも高い相同性を示した。又,糖鎖結合部位もヒトやマウスと同様であった。 (3)ミミズおよびナメクジではJ鎖蛋白は体表粘膜上皮および消化管粘膜上皮に局在していた。 (4)以上のことからJ鎖の機能は免疫グロブリンのポリマー化とは関係ないことが示唆された。
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