研究課題/領域番号 |
03405007
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
川内 浩司 北里大学, 水産学部, 教授 (70050523)
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研究分担者 |
高橋 明義 北里大学, 水産学部, 講師 (10183849)
小野 雅夫 北里大学, 医学部, 講師 (40050645)
平野 哲也 東京大学, 海洋研究所, 教授 (70013571)
酒井 正博 北里大学, 水産学部, 講師 (20178536)
RANDーWEAVER マリアン 北里大学, 水産学部, 助手 (20221004)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
18,900千円 (直接経費: 18,900千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1991年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
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キーワード | ソマトラクチン / 脳下垂体ホルモン / 酸一塩基平衡 / 遺伝子 / 遺伝子発現 / 血中レベル / カルシウム調節 / 脂質代謝 / 一次構造 / 遺伝子構造 / ソマトメジン様ペプチド / 脂肪代謝 / カルシウム代謝 / シロサケ / 下重体ホルモン / ラジオイムノアッセイ / 太西洋タラ / ヒラメ |
研究概要 |
大西洋タラ、ヒラメ、シロサケ、ギンザケ、コイ、ヨーロッパヘダイとアメリカナマズのソマトラクチン(SL)、および大西洋タラとシロサケのSLcDNAを同定した。サケ科のSLは単純タンパク質、他のSLは糖タンパク質であった。サケSLのゲノム遺伝子は16kbであり、5個のエキソンからなる。SL細胞は脳下垂体中葉にあり、サケ科では難染色性であり、他は、PAS陽性であった。ニジマスでのSLの発現と細胞内局在をシロサケSLcDNAによるインサイチュ-ハイブリザイゼイション法で証明した。また、金コロイド法によりSL免疫活性が分泌顆粒中にあることを示した。これらの細胞学的所見はSL細胞が内分泌細胞であることを支持する。大西洋タラおよびサケSLのラジオイムノアッセイ系を確立した。性成熱、環境水のカルシウム濃度および酸性度によって血中SLレベルが変動することから、SLをホルモンと定義できる。これら予想される作用の内、酸性水中のニジマスで血中のSLレベルが特異的に上昇することから、酸・塩基平衡の調節機能に関与している可能性が高い。また、コバルト・ニジマスに特徴的な脂肪蓄積とSL細胞の欠如の間に因果関係を指摘し、SLが脂質分解促進に関与すると推論した。シロサケSLのゲノム遺伝子の転写開始点の上流域に、哺乳類のGHおよびPRL遺伝子の転写因子であるPit-1の結合配列を見出した。シロサケのPit-1遺伝子を魚類で初めて同定し、抗体を作成した。免疫組織染色により、ニジマスの脳下垂体の前葉のGHおよびPRL細胞の核のみならず、中葉のSL細胞の核にもPit-1が局在することを証明した。次にPit-1遺伝子を発現ベクターの下流に挿入したプラスミドとSLおよびGH遺伝子の転写調節領域をルシフェラーゼ遺伝子の上流に挿入したプラスミドをヒーラ細胞に導入し、ルシフェラーゼ活性の増大を確認した。すなわち、Pit-1は、GHのみならずSL遺伝子の転写調節領域に作用して、転写を活性化すると解される。このSL遺伝子のPit-1による活性化に必要な5'上流領域のサイズは0.5kbであった。
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