研究課題/領域番号 |
03451045
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
友久 久雄 京都教育大学, 教育学部, 教授 (40093348)
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研究分担者 |
梶川 裕司 京都外国語大学, 外国語学部, 講師
太田 正己 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (70213741)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Rett症候群 / 自閉症 / 折れ線型自閉症 / 障害児教育 / 自閉性障害 |
研究概要 |
本年度は、Rett症候群と自閉症の自閉性について、対人関係、コミュニケーション手段、対物関係を中心に検討を行った。 結果として対人関係については、Rett症候群は、欲求に対する意志表現能力が低く、瞬発性および持続性において自閉性のそれに劣るが、欲求対象が明らかに人である。これに対して、自閉症は特定の物や事への瞬発性、持続性は強いが、人への欲求は少なく、ある程度の発達段階(恐らく2〜3才以上:今後明らかにする必要はあるが)を越えなければ人への関心はみられない。 コミュニケーション手段としての提示行為は、Rett症候群においては牽引行為の初期段階のものが、自閉症においては牽引行為や提示行動が多くみられた。また言語については、Rett症候群も自閉症も表出言語を持たないものが多いが、それぞれを較べてみると以下のようなことがわかった。 Rett症候群は、言語の数は少ないが、名詞とともに動詞も多くみられるが、自閉症においては名詞の数が動詞に較べ多く、特に非クニック型ではこの傾向が顕著である。 対物関係については、Rett症候群は特定の物への関心が強いものもみられるが、多くは、人への関心の強さと物への関心の強さに正の相関がみられ、これに対して自閉症においては、人と物への関心の強さは、負の相関がみられる傾向がある。 これらを、身体的な問題とともに総合的に考え合わせると、Rett症候群の自閉性は発達の退行現象としての精神活動であり、自閉症の自閉性は、退行現象ではなく彼らの精神活動の特異性と推測できる。 以上のことから、それぞれの教育的アプローチは、別の観点からなされるべきことが示唆され、現在、具体的なアプローチを試行中である。
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