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水中考古遺物の保存に関する研究(海中保存環境の経年変化の調査研究と処理後遺物の追調査)

研究課題

研究課題/領域番号 03451057
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 考古学
研究機関昭和女子大学

研究代表者

飯野 久和 (1992)  昭和女子大学, 家政学部 (00146911)

江戸 義理 (1991)  昭和女子大学, 家政学部, 教授 (40000442)

研究分担者 渡辺 修一  北海道大学, 水産学部, 助手 (00167131)
武田 昭子  昭和女子大学, 家政学部・助教授, 講師 (50124326)
飯野 久和  昭和女子大学, 家政学部, 助教授 (00146911)
研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード海底埋蔵環境 / 海底温の変化 / 海水の化学的・生物学的調査 / 溶存酸素と硫酸還元菌 / 海中での金属腐蝕 / 銅網による防虫法 / 好気的海域 / 考古遺物の塩害 / 海水温の変化 / 潮汐 / 低気圧通過 / 冬型の気圧配置 / 湾内底層堆積物 / 還元環境 / 一般細菌と硫酸環元菌 / 銅網の消耗 / 水中考古学 / 水中考古遺物の保存方法 / 防虫法 / 銅網法 / 銅網効果の経年変化 / 還元環境、酸化環境 / 水中保存環境調査 / 嫌気性細菌
研究概要

2年にわたる研究で海底温の変化、海水の科学的、微生物学的調査を通して、海底保存されている開陽丸の現状の一部が以下のように明らかとなった。
海底温については一年を通して見ると22℃〜4℃迄大きく変動している。これに加えて、低気圧の通過時、冬型の気圧配置を取ったとき一時的に急激な温度変化を示す。これは江差港内水の交替によるもので、港内粒子の流出がこの際起きると推測される。このことは銅イオンと、堆積物で還元環境を作り防虫効果を一年中求めることは難しいことを意味している。溶存酸素は季節変化のみで経年変化は認められなかった。銅イオンは銅網の直上水で溶解が確認されたが、中間水、表面水には見られないため周囲の汚染は現時点では問題にならないようである。銅網は海水のよくあたる箇所の消耗が一番激しく、当初懸念されていたヘドロの成分による消耗はあまり心配ないようである。一般細菌はいずれの資料からも10^2〜10^3オーダーで検出された。この付近の海底は5m前後であることから中低層海水に差異が認められず好気的な海域と考えられるが、これは硫酸還元菌の有無からも裏付けられた。現場は低温海域に属するため微生物による腐食は問題ないと思われるが、地方の港としては驚愕に値する濁りは、これに起因するヘドロと微生物で腐食が加速的に進むと考えられる。以上の結果から総合的に判断すると、早期に引き揚げを行うべきとの結論に達する。
収蔵遺物は、仮収蔵庫の湿度が7月後半から9月前半にかけて80%台になるなど大変劣悪な状態である。その影響を一番受けているのは金属製品で、ことに鉄製品に著しい。これも早期に再処理を行い、設備の整った収蔵庫に収めるべきと思われる。

報告書

(3件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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