研究課題/領域番号 |
03451067
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山口 隆夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (40023618)
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研究分担者 |
湯沢 英彦 東京工業大学, 工学部, 講師 (90230622)
菅原 克也 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30171135)
浦 雅春 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20193956)
井上 健 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30121867)
市川 伸二 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20176283)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 交通 / 近代文学 / 都市 / 交通機関の発達 / 空間的移動 / 社会的移動 |
研究概要 |
本研究は「交通」という概念を最大限のコンテキストで捉え、その諸相を特に文学・言語の世界で探ろうとするものである。その意味で例えばドイツ語のVerkehrのように「交通、交流、交際、通商、通信」といった多面的な意味を担う概念を対象としている。 19世紀以降、「交通」は我々の日常生活にとって欠かすことのできない要素となった。それに伴っていわゆる文学世界に於いても様々な役割を有するまでになっている。本研究はまず、各研究分担者の専門領が多様であるという利点を生かし、各自の関心領域に於ける文学と「交通」の関わりを、特定の枠を設定せずに行なう事とした。その結果、文学作品に描かれた交通機関の記号学的研究、近代交通機関の発達によって可能となった移動する視点に関する現象学的研究、文学作品の発表媒体としての書籍、雑誌が大量かつ敏速に流通することによって生じた文学受容形態の変化に関する社会学的研究、文学作品に描かれた空間移動と人間精神への影響に関する心理学的研究、広域的な交通によって異人種、異文化が接触する際に生まれる「他者」像がはらむ誤解と洞察に関する歴史的研究、さらには人間同士の意志の疎通を円滑ならしめる、文化慣習についての社会言語学的研究などが行なわれた。 2年に亘る研究作業のうち、まず初年度は(1)研究資料収集、(2)収集資料の検討及び整理を行なった。次年度は(1)前年度に行なわれた資料収集の不備の補完、(2)収集資料の整理・検討、(3)各自の問題意識に応じて研究テーマを紋り込む、(4)上の作業を通して共同研究としてのまとまりと広がりをもたせる、(5)各自の研究成果を論文の形にまとめる、等の手順で研究を行なった。 本研究により「交通」の概念の精査と、「交通」がはらむ文学的、言語学的諸問題の検討が進展したと考える。
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