研究概要 |
本研究では,算数・数学科の教師を対象に,指導理念や指導法についての実態調査を行い,諸外国との比較の上で,望ましい教師像や指導法についての知見を得ることを目的とした。 研究当初は,3年計画で日本,アメリカ,フランス,中国の4か国の共同研究者とともに調査を行い,IEA(国際教育到達度評価学会)がSIMS(第2回国際数学教育調査)で行った結果等を参考にして,新たな質問紙を開発し,それを施行することで比較分析を行う予定であった。しかし,各国の足並みが揃わず,やっと平成5年2月になって調査を実施することになった。従って,共通問題による調査結果の比較分析はできなかった。 本研究のまとめの報告書は,次の3つの主要部分から構成されている。 (1)指導法,指導理念についての教師の日,米,仏比較 IEA調査結果から,日,米,仏の教師の指導法や指導理念についての質問紙各項目について比較分析した。 (2)「算数・数学の指導に関する質問紙」調査結果の分析 指導の画一性,硬直性,閉鎖性が取りざたされているが,実態はどうなっているかということで,各方面からの意見をきき,それを研究協力者とともに質問紙を作り,小学校・中学校の教師に回答してもらった結果の分析である。これについては,各国の研究者に問い合せ中である。 (3)指導法等に関する意見や考え方について,各研究協力者の論文を集約した。
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