研究課題/領域番号 |
03452001
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
稲垣 忠彦 東京大学, 教育学部, 教授 (00012550)
|
研究分担者 |
佐藤 学 東京大学, 教育学部, 助教授 (70135424)
近藤 邦夫 東京大学, 教育学部, 助教授 (40095790)
佐伯 胖 東京大学, 教育学部, 教授 (60084448)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 授業の臨床研究 / 教職の知識基礎 / 教職の専門性 / 授業の事例研究 / 現職教育 / 教師ー生徒関係 / 中等教育の授業研究 / 授業研究 / 事例研究 / 教師教育 / 教師の実践的知識 |
研究概要 |
平成4年度は、平成3年度以降継続してきた4課題、(1)授業過程における教師の認知と思考の診断と解明(佐伯)、(2)教師と生従の関係に関する診断(近藤)、(3)教師の授業の構成と展開に関する診断(稲垣)、(4)教師の研修における事例研究法の検討(佐藤)の諸課題をひき続き、東京大学教育学部附属中・高等学校の4人の教師の授業の実例に即して研究するとともに、その研究成果を基礎として、平成4年12月に、中等教育教師と教師教育に携る研究者と対象とした現職教育のワークショップを開催し、本研究の実践的な意義を検討した。研究の成果とワークショップの評価は、別に編集した報告集によって、明らかにしている。 本研究の成果として、第一に、教職の知職基礎は、授業の複雑な文脈で機能し、いくつかの内容領域で組織されていることが明らかとなった。「授業」「学習」などの教授学的概念、「文脈」や「関係」に対する感受性や洞察力、教科内容の生成的な理解などが、その主要な領域を形成している。第二の成果は、中等教育の授業改善のための研究課題を提示したことである。学問内容の生成的・多元的理解の強調、および、生徒の学習過程におけるアイデンティティ形成の探求の二つは、今後の中等教育の授業研究と教師教育における重要な研究課題となるだろう。第三の成果は、具体的な授業の事例研究をベースとした教師と諸分野の専門家の協同研究という、本研究の方法その自体の有効性である。これまで中等教育の授業研究においては、教師と研究者の協同は不充分でしかなかった。本研究は、授業の事例研究により研究の総合を実現し、今後のこの分野の研究に、一つのモデルを提供している。
|