研究課題/領域番号 |
03452003
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川又 雄二郎 (1992) 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (90126037)
加藤 和也 (1991) 東京大学, 理学部, 教授 (90111450)
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研究分担者 |
黒川 信重 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (70114866)
砂田 利一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (20022741)
中村 博昭 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助手 (60217883)
中山 昇 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (10189079)
斎藤 毅 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (70201506)
川又 雄二郎 東京大学, 理学部, 教授 (90126037)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1992年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1991年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 代数多様体 / 整数論 / 半安定退化 / 極小モデル / ゼータ関数 / 対数構造 / ヘッケ指標 / ガロア表現 / 数論的代数幾何 / ゼ-タ関数 / P進Hodge理論 / 岩沢理論 / 形式群 / 局所定数 / 基本群 |
研究概要 |
代数的整数のなす環の上で定義された代数多様体を研究するのが目標だった。そのためには、まずその多様体を双有理変換によってより自然なモデルにとりかえる事が重要になる。与えられた多様体が整数環の上で1次元のときは、古典的な極小モデルの理論が既にありこれによって標準モデルを作る事ができた。川又はこれを高次元の場合に拡張することを試み、多様体が整数環上2次元で半安定退化をもつ場合に証明に成功した。そこでは、複素数体上の3次元多様体との類似が役にたち、最近の3次元多様体論の成果が使われた。複素数体上の場合では強力なコホモロジー群の消滅定理があるが、整数環上ではこれが使えないところに困難があった。更に、川又は正規交差をもつ多様体から出発して、これを特異ファイバーに持つ半安定退化族を構成する問題を考え、対数的変形の理論を作り上げた。たとえば、退化したK3曲面は常に半安定退化族の特異ファイバーとして実現できる事を示した。 代数多様体を研究するときに最もよく使われるのがコホモロジー論である。斎藤はL進コホモロジー群の行列式が定める1次元のガロア表現について研究し、定数係数の場合はそれに対応する2次拡大の表示を得、また係数つきの場合はヤコビ和の定める代数的ヘッケ指標で表されることを示した。 整数環上の代数多様体に対してゼータ関数という解析関数が定義されるが、これが元の多様体の代数的な性質と不思議な具合に関係しているらしいと予想されている。黒川は多重ゼータ関数や多重三角関数を研究し、セルバーグのゼータ関数のガンマ因子の計算やゼータ関数の特殊値の表示等を得た。
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