研究課題/領域番号 |
03452013
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
國枝 秀世 (国枝 秀世) 名古屋大学, 理学部, 助教授 (00126856)
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研究分担者 |
田原 譲 名古屋大学, 理学部, 助手 (10135296)
山下 広順 名古屋大学, 理学部, 教授 (80022622)
小山 勝二 京都大学, 理学部, 教授 (10092206)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | X線分光 / X線天文学 / 輝線スペクトル / 反射型回折格子 / 多層膜 / マイクロチャンネルプレート / 非面照射法 / 回折格子 / 金属多層膜 / 多層膜回折格子 / X線天体 |
研究概要 |
本研究課題をスタートした時点では、多層膜を用いた、高効率だが中程度の分解能の分光素子と、高い分解能を持つが高いエネルギーでは効率の低い反射型回折格子を、二つの独立のアプローチとして計画していた。その主な成果を以下に列挙する。 1。X線光学素子評価システムの確率 X線光源としては我々が研究室に既存のX線発生装置と、分子科学研究所の軌道放射光を用いた。本研究課題を進める中で、被測定物と検出器の角度、位置を制御し測定を自動化するシステムの整備が大いに進んだ。また、検出器としてはマイクロチャンネルプレートで二次元像の測定が手軽にきるようになった。 2。(多層膜)回析格子の開発 市販の反射型回析格子を入手し、その表面に多層膜を蒸着した。これは、回析格子の高い波長分解能を保持しつつ、その反射効率を多層膜で増加させようと言うものである。実際に製作した素子を測定したところ、これまで利用が不可能だった、8keVと言う高いエネルギーのX線に対し、一次光が全入射光の2%の効率で測定された。この結果については投稿論文を準備中である。この回析格子を実際の望遠鏡(中程度の空間分解能)に組み合わせる場合に最適と言われる、Off Plane Mountによる測定は、準備が今年度中に間に合わずその報告は持ち越すことになった。 本研究課題の3年間の内には、我々が製作してきたX線望遠鏡が「あすか」衛星に搭載され、次々と新たな観測結果をもたらすことになった。そのデータを見ることで、より高い波長分解能への要求が更に高まっている。一方、1999年度を目視すASTRO-Eは実際に計画が動きだそうとしている。我々自身の手で最適な望遠鏡の設計を進めながら、分光観測をどう進めるか具体的な開発の方向を探って行きたい。
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