研究課題/領域番号 |
03452015
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
笹尾 哲夫 国立天文台, 地球回転研究系, 教授 (20000177)
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研究分担者 |
亀谷 収 (亀谷 收) 国立天文台, 水沢観測センター, 助手 (70202025)
佐藤 克久 国立天文台, 水沢観測センター, 助手 (90178715)
久慈 清助 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (40132675)
原 忠徳 国立天文台, 地球回転研究系, 助教授 (60000171)
河野 宣之 国立天文台, 地球回転研究系, 教授 (10186116)
藤下 光身 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (60141967)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 4素子法VLBI / 複視野相対VLBI / 相関 / 位相差計測 / 大気揺らぎ / 伝送系内位相変動 / 大気ゆらぎ / KNIFE / 位相追尾 |
研究概要 |
本研究は、国立天文台野辺山宇宙電波観測所に45mミリ波望遠鏡とVLBI用6mアンテナがあり、郵政省通信総合研究所関東支所に26mアンテナと34mアンテナがあるという、2つの観測所に2基づつアンテナがある条件を利用して、それらを結ぶ2組のVLBI対で近接する2つの電波源を同時に観測し、大気の揺らぎと周波数標準の不安定性の影響を相殺しつつ、相関位相差を観測量とする超高精度の相対位置計測を実現することを目標にしている。1991年度には、大気揺らぎが観測に及ぼす影響を理論的に調べ、長時間積分のアルゴリズムを開発し、局内位相変動の実測を行い、1992年3月に2回の予備実験を行った。1992年度には、5月30日に全機器の参加するシステムレベルの予備観測を行い、6月27日午前9時から翌朝9時までの24時間、角距離が0.074度から10.35度までの10組の電波源対と、重力レンズ天体と考えられているPKS1830-211及び6個の較正用電波源を対象に、本観測を実施した。観測は、局内位相変動の影響を軽減するため、観測電波源を交換する方法と対象電波源対と較正用電波源を交互に見る方法で行った。観測は成功し、通信総合研究所関東支所のK-3型相関器を用いた相関処理の結果、ほぼ全ての電波源について、2つのVLBI対のいづれにおいても、良好な干渉縞を検出できた。これにより、「4素子法」複視野相対VLBI観測が実行可能であることが示され、世界で初めて広範な観測データが得られた。処理結果は、フォーマット変換を施して大型計算機に移植し、現在長時間積分の効果、局内位相の影響、相関位相差の検出等に関して、詳細な解析を進めている。また、伝送系内局内位相変動の実測結果をまとめ、高度依存性を考慮したモデル計算による大気揺らぎ効果の理論推定等を行い、解析結果の解釈に備えている。
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