研究課題/領域番号 |
03452030
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
後藤 輝孝 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (60134053)
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研究分担者 |
坂爪 新一 東北大学, 低温センター, 助手 (20005896)
鈴木 孝 東北大学, 理学部, 助教授 (30004344)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1992年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1991年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 超音波 / ヘビーフェルミオン / 磁気音響効果 / 電子・格子相互作用 / 音響的dHvA効果 / 希釈冷凍機 / 二軸ゴニオメータ / 磁歪 / 電子ー格子相互作用 / ヘビ-フェルミオン / 音響的ドハ-ス・ファンアルフェン効果 / フェルミ面 / 電子ー歪み相互作用 / CeB6 |
研究概要 |
私達は、超音波を用い、希土類化合物、とくにヘビーフェルミオン物質や価数揺動物質の特異な4f電子状態と格子歪みとの相互作用の研究を行なってきた。本研究では、新しいフェルミ面の研究手法である音響的dHvA効果の研究に重点を置いた。本研究補助金の主要な部分は、音響的dHvA効果の研究に必要な超音波測定系の開発と改良に投資された。構成が単純であるモノダイン方式での超音波測定装置を製作し、1GHzまでの高周波超音波信号を処理できる位相比較器を開発した。 ^3Heクライオスッタトや大型希釈冷凍機に高周波越音波信号を入出力するために、伝送損失が小さく、また熱流入も極小にした高周波同軸パイプを開発した。液体 ^4He温度で作動する広帯域クライオアンプを、東京電機大学田巻明助教授および東芝との共同研究で開発し、大型希釈冷凍機の断熱真空容器の上部に設置し、極めて小さな入力パワーでの超音波測定が可能となった。また、多数の結晶学的面内での振動強度の精密な角度変化を測定するために、試料の方法を任意に制御できる二軸ゴニオメーターを開発した。本研究では、希土類モノプニクタイトおよび希土類六ほう化物を系統的に取り上げた。ヘビーフェルミオン物質では、CeSb、CeB_6の音響的dHvA効果の研究を行なった。とくに、CeSbでは重いβ_4ホール面の存在を実験的に確認し、p-f混成モデル正当性を実験的に証明した意義は大きい。また、重いβ_4ホール面の振動強度は異常に大きく、状態密度の増大を反映している。一般に、ヘビーフェルミオン物質や超伝導体では、電子一格子相互作用に異常があることが期待され、今後とも音響的dHvA効果や振動磁歪により変形ポテンシャルを定量的に求める系統的な研究が是非とも必要である。
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