研究課題/領域番号 |
03452087
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
保立 和夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60126159)
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研究分担者 |
廣瀬 明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (70199115)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1992年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 光計測 / コヒーレント光センシング / 光ジャイロ / 光ファイバジャイロ / 航法 / 受動型リング共振方式光ジャイロ / コヒ-レント光センシング |
研究概要 |
受動型リング共振方式光ファイバジャイロの分解能および零点安定性の制限要因である光ファイバリング共振器中での偏波変動および光カー効果に対する独自の対策、並びに共振点捕捉用の負帰還制御を高性能化する独自の手法を施した実験系により、航空機の慣性航法用に適合する高性能を実現するための具体的な指針を得ることが本研究の目的である。まず光ファイバ共振器中での光カー効果によるドリフトを低減するために最近発明した独自の手法を理論的に検討し、実験系に組み入れてその機能を検証することに成功した。光カー効果による共振点変化を回転によるそれと分離検出して、その成分のみを補償できる方式である。次に、光ファイバ共振器中での偏波変動によるドリフトを低減する方法を複数考案・検討し、偏波軸を90度捩って接続する手法が最も優れていること、また他の手法でも中程度の性能は達成可能であることを見い出した。これらの検討を基に、偏波軸を90度捩って接続した共振器、共振点捕捉用の新しい負帰還制御方式として開発した部分的デジタル帰還方式、更に後方散乱誘起ドリフトの独自の除去手法であるb-psk変調法を盛り込んだ実験系を構成し、約10^<-5>rad/秒という世界的に最高グレードの零点安定性を達成することに成功した。更に、光ファイバ共振器が示す光カー効果を用いて後方散乱誘起ドリフトが除去出来ることを提案し、実験によりその検証にも成功した。更に、高価な偏波維持光ファイバを用いずに通常の単一モード光ファイバによる共振器においても、その偏波変動誘起ドリフトを低減できる独自の手法を発明した。光ファイバリング共振器中で生じる誘導ブリルアン散乱を活用したリングレーザジャイロに関しても、偏波変動の影響を中心に、出力安定化の研究を進めた。上記のように多くの成果を挙げることができ、本研究の目的を達成し得たと考えている。
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