研究課題/領域番号 |
03452088
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石川 哲也 東京大学, 工学部, 助教授 (80159699)
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研究分担者 |
平野 馨一 東京大学, 工学部, 助手 (40218798)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1991年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | X線λ / 4位相板 / 偏光変調計測 / X線化学 / X線偏光解析 / 精密X線回折実験 |
研究概要 |
本研究では,λ/4位相板を用いたX線領域での偏光変調計測を行うために、(1)波長可変な高性能X線λ/4位相板の開発研究、(2)偏光変調計測のためのX線光学系の開発研究、及び(3)X線回折装置系並びに計測制御システムの開発をおこない、(4)X線共鳴磁気散乱、磁気吸収等による磁性研究並びに、ヘリックス等のカイラルな対称性をもつ系でのX線吸収測定に応用することを目的とし、平成3年度にはこの内の(1)〜(3)の項目を完成させる実施計画を立てて研究を進めてきた。λ/4位相板を用いたX線偏光変調計測のためには、光学系として、波長可変X線コリメ-タ、波長可変直線偏光回転器、位相板調整機構が必要となる。この内、前に二つに関しては既に実用機の整備が終了していたので、本年度では位相板調整機構のみを、新たに製作した。また、左右円偏光入射時の散乱X線信号強度を、振り分けて計測するためのシステムを製作し、位相板への入射角制御X線信号の取り込みを同期させて行う方式を確立した。この目的のために、既存のマイクロコンピュ-タ制御システムおよびX線計数システムの間に、新たに同期制御を行うための制御装置を設け、光学系・制御系を一体のシステムとして完成させた。装置製作と並行して、制御プログラム開発を行い、装置完成後既存の波長可変偏光解析器を用いて、偏光変調時の位相に同期させた偏光解析実験を行った。まず、X線波長を変化させて位相板を右または左円偏光生成条件に固定して円偏光X線を生成し、円偏光度の絶対値が0.98以上であることを確認した。また波長を固定し、左右円偏光を交番的に生成することに成功した。この時の振動周波数は100Hzに達したが、デュ-ティ比を考慮すると30Hz程度で利用するのが効率がよいことが解った。これにより次年度に計画されている(4)の見通しが展けた。
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