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各種セラミックス材料の繰返し応力負荷による強度低下とその機構

研究課題

研究課題/領域番号 03452101
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 機械材料工学
研究機関名古屋大学

研究代表者

宮田 隆司 (1992)  名古屋大学, 工学部, 教授 (20023228)

大塚 昭夫 (1991)  名古屋大学, 工学部, 教授 (60022993)

研究分担者 田川 哲哉 (田川 哲也)  名古屋大学, 工学部, 助手 (00216805)
宮田 隆司  名古屋大学, 工学部, 教授 (20023228)
研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワードセラミックス / 窒化珪素 / アルミナ / 静疲労 / 転がり疲労 / 繰返し応力効果 / 架橋効果 / K-v特性 / 窒化けい素 / き裂進展 / 繰返し応力 / R曲線 / KーV特性
研究概要

本研究では先ず、窒化珪素及びアルミナについて、き裂進展中応力拡大係数が一定に保たれる一定モーメント試験装置を用いて、大気中でのき裂進展試験を行い、き裂進展の時間依存性とそれに及ぼす応力の繰り返しの影響について検討した。一定の応力拡大係数のもとでは静疲労き裂進展速度はき裂の進展に伴って低下し、停止する現象がみられた。一方、比較のため行ったほうけい酸ガラスではそのような現象はみられず、また動疲労試験では繰返し数依存形の疲労は生じない材料でもき裂の遅延、停止現象は殆ど抑制され、ガラスに近い挙動を示した。さらに結晶粒径の異なる窒化珪素、アルミナについて同様の試験を行うとともに、負荷履歴を変化させてき裂進展抵抗に及ぼす影響を調べた。その結果、結晶粒径の大きなセラミックスほどき裂進展減速・停止現象が顕著に現れること、走査形電子顕微鏡内でのき裂の開口状況の観察から、この現象が粗大結晶による架橋効果によるものであること、繰返し負荷によってこの架橋効果が減殺されることが動疲労試験でき裂の遅延、停止がみられないことの理由であること、などか明かとなった。粗大結晶による架橋効果はき裂長さに依存し、従って応力拡大係数とき裂進展速度との関係はき裂長さに依存するので従来、材料特性として評価されてきたK-v特性は材料定数としては認め難いことを示した。負荷履歴の変化がき裂進展に及ぼす影響もこの架橋効果に及ぼす影響として理解することができた。
この他、セラミックスについての転がり疲労試験も行い、硬鋼と同様な転がり疲労がセラミックスでも起こること、その機構も極めて類似しており、内部からせん断形のき裂として発生、進展した疲労き裂が破壊の原因となっていることを明かにした。通常の引張り・圧縮応力下では疲労を起こさないことを確認した窒化珪素でもこの機構で破壊しており、圧縮・せん断応力下ではセラミックスでも繰り返し数依存形疲労を起こすのかどうか極めて興味深い課題を残した。

報告書

(3件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "窒化けい素セラミックスのき裂進展特性におけるき裂長さ依存と応力繰り返しの影響" 材料. 41. 1279-1284 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "窒化けい素セラミックスと転がり疲労のフラクトグラフィと破損機構" 日本材料学会学術講演会前刷. 41. 360-362 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "セラミックスのき裂進展におけるき裂進展長さ依存と応力繰返し依存" 日本材料学会学術講演会前刷. 41. 357-359 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "転がり疲労機構とモードII疲労き裂進展" 日本材料学会第21回疲労シンポジウム講演論文集. 163-166 (1992)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A.Otsuka: "Crack Growth Characteristics of Silicon Nitride and Alumina" Current Japanese materials Research. (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A. Otsuka: "Cycle and Crack length Dependence of Crack Growth Characteristics in Silicon Nitride" Jour.the Soc.of Materials Science Japan. 41-467. 1279 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A. Otsuka: "Fracture Mechanisms and Fractography in Rolling Contact Fatigue of Ceramics" Preprint of Annual Meeting of Materials Science Japan. 41. 360 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A. Otsuka: "Crack Growth of Ceramics under Static and Cyclic Loading" Preprint of Annual Meeting of Materials Science Japan. 41. 357 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A. Otsuka: "Crack Growth Characteristics of Silicon Nitride and Alumina" Current Japanese materials Research Elsevier Applied Science.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "窒化けい素セラミックスのき裂進展特性におけるき裂長さ依存と応力繰り返しの影響" 材料. 41. 1279-1284 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "窒化けい素セラミックスの転がり疲労のフラクトグラフィと破損機構" 日本材料学会学術講演会前刷. 41. 360-362 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "セラミックスのき裂進展におけるき裂進展長さ依存と応力繰返し依存" 日本材料学会学術講演会前刷. 41. 357-359 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "窒化けい素セラミックスにおけるき裂進展特性のき裂長さ依存および応力繰返しの影響" 第6回破壊力学シンポジウム講演論文集. 175-180 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "窒化けい素セラミックスのき裂進展におけるき裂長さ依存と応力繰返しの影響" 材料. 41. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 大塚 昭夫: "アルミナ中のき裂進展におけるき裂伸展長さ依存と応力繰返し依存" 日本材料学会第41期学術講演会前刷. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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