研究課題/領域番号 |
03452107
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久田 俊明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40126149)
|
研究分担者 |
野口 裕久 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70218303)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
|
キーワード | 有限要素法 / 幾何学的非線形解析 / 梁要素 / 動的解析 / 折り畳み / 伸展マスト / 分岐 / 座屈 / 分岐解析 |
研究概要 |
宇宙に打ち上げられた人工衛星から円筒状に伸展する骨組構造のマストは、まず地上でコンパクトに畳込まれて衛星に収納される。この畳込みは弾性的な座屈を利用して行なわれ、ねじりと圧縮力によりほぼ平坦な円板状になるまで圧縮される。そして宇宙で畳込時の弾性歪エネルギーを解放することにより、特別の駆動装置なしに自己展開、即ち伸展が行なわれる。 本研究の目的は、以上のような骨組構造の畳込み・自己展開をシミュレートすることのできる非線形有限要素解析コードを開発し、宇宙マスト等の設計の実用に供すると共に、力学的観点から考察を加えより一般的知見をえることである。本研究初年度に置いては、まず(1)大変形梁要素の定式化をBatheの要素を改良して行ない、それをコーディングした。次に(2)現実の宇宙マストで用いられているヒンジ及びテンショントラスを大変形有限要素解析に組み込むための手法を検討しコーディングした。また(3)極大点及び分岐点などを越えた座屈後解析(post-buckling analysis)を安定に行なえるような数値解析上のスキームを弧長増分法(Riks法)を中心に検討した。そして(4)以上に基づき現実の宇宙マストに畳込み・展開の非線形有限要素シミュレーションを行ない、実験結果と比較した。第2年度においては、まず(5)この種の非線形有限要素解析で問題となる分岐解析手法について調査し、Scaled Correctorを用いた新しい分岐解析手法を開発した。そして(6)実際のマストの畳込み時において見られる分岐について検討し、特にひずみエネルギーの観点から「畳込み制御」に関する考察を行なった。最後に(7)前年度開発したコードの動的問題への拡張を行ない実際にEXOS-Dのロケットノズルに用いられたヘリカルスプリングの射出シミュレーションを行なった。
|