研究課題/領域番号 |
03452155
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
石田 誠 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30126924)
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研究分担者 |
川人 祥二 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (40204763)
中村 哲郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00126939)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | Si選択エピタキシャル成長 / 電子ビーム照射 / SOI構造 / ガスソースMBE / Si / Al_2O_3 / Si構造 / 電子ビーム描画法 / エピタキシャルAl_2O_3膜 / 選択エピタキシャル成長 / 電子ビ-ム照射 / ガスソ-スMBE |
研究概要 |
SOI(Si on Insulator)構造を形成するときに、単結晶絶縁基板表面(Al_2O_3単結晶)上へ希望する領域のみに単結晶Si膜を成長させる選択エピタキシャル成長法の新しい画期的な方法について研究した。本方法は、パターンの描画をレジスト膜等の保護膜を一切用いずに、直接Al_2O_3基板上へ電子ビーム描画法で、電子ビームを照射させた後、ガスソースのSiMBE法でSi膜を選択的に成長させるという方法である。この方法の利点は、SiO_2マスク、エッチング等の従来のプロセスが不要なだけでなく、直接成長装置内で極微細パターンを形成し、そのまま連続してSiの成長が行える。これは将来の重要な成長方法となる。またAl_2O_3以外の酸化膜上での可能性もある。 以下に本研究で得られた成果をまとめる。 1.電子ビーム照射量が10^<15>[electron/cm^2]からAl_2O_3表面の酸素原子が脱離を始め、10^<16>[electron/cm^2]で急激に酸素原子が基板表面からなくなり、金属的Alが表面に残る。加速電圧(5KV-30KV)依存性は見られない。 2.選択成長のための電子ビーム照射量のしきい値は10^<16>[electron/cm^2]であり、この値はサファイア基板(0112),(0001)面、またエピタキシャルγ-Al_2O_3(100)on Si(100)基板でも同じである。 3.電子ビーム照射後、大気、酸化雰囲気にさらしても選択成長に差は見られず、電子ビーム描画装置によるパターン形成が可能となった。 4.これまでの結果と、Alの薄膜(80Å)を付着させたサファイア基板でのSi成長実験から、本選択エピタキシャル成長を生じさせるメカニズムを推察することができた。即ち、酸化物基板に照射された電子ビームにより基板が金属的表面となり、その後の酸化過程を含めて非晶質化となる。これにより、単結晶表面と非晶質表面上でのSi_2H_6ガス分子の吸着、脱離、解離の過程に大きな差が生じて、選択的にSi膜が成長するというモデルである。
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