研究概要 |
平成5年度科学研究費補助金(一般研究B)を受けて研究を進めた「個人性情報を含んだ線スペクトル対パラメータ音声合成器の試作」では,主に次の3点について重点的に研究を進めた. 1)音声合成のための音源に関する研究 2)音声合成時のパラメータの接続に関する研究 3)音声の声質を変更した音声合成に関する研究 合成音声に個人性情報を持たせようとしても,音声合成時の音源の品質が悪く,ノイズ等のために合成音声の品質が低下する.この問題を解決するために1)の研究を行ない,合成音声の子音部を明瞭に再現するための音源を生成する方法を提案した. 2)の研究は,音声合成器において,蓄えられた音韻を接続して合成音声を作成するためのものである.本研究では,ニューラルネットワークを用いた方法を提案した. 3)は,本研究課題の中心的な研究である.合成音声のピッチを制御しても個人性情報を失わない音声合成法を提案し,声質を制御できる手法も提案した.
|