研究課題/領域番号 |
03452183
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斎藤 正男 東京大学, 医学部(医), 教授 (60010708)
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研究分担者 |
池田 研二 東京大学, 医学部(医), 助手 (70010030)
渡辺 瞭 東京大学, 医学部(医), 助教授 (00009937)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | ニューラルネットワーク / 適応信号処理 / 多次元信号処理 / ベクトル量子化 / 非定常信号 / 生体信号処理 / ニュ-ラルネットワ-ク |
研究概要 |
本研究では、長時間生体時系列における非定常性を検出するために、Kohonen形のニューラルネットワークによって実現されるトポロジカルマッピング(以下TMとする)を利用する方法について、基礎的な検討を行なった。その結果、以下の知見を得た。 1.TMの性質を、適応的ベクトル量子化アルゴリズムの一種と据え、理論的に解析した。TMが形成する参照ベクトルの分布と入力信号の確率密度分布との関係を、Lyapunov関数を使った議論により定量的に求めた。 2.TMのもつ、特徴次元の自動選択とよばれる性質が、信号の入力空間における構造をとり出すことに利用できる。また、TMによって形成される参照ベクトルの配置は、入力空間での座標のとり方に影響されにくく、従って信号自体の分析に都合の良い性質をTMは有している。 3.TMによって形成される参照ベクトルの配置と、それから構成される連続化写像とを利用した、長時間生体時系列における非定常性検出法を提案した。 4.上記の手法を、例題として実際に睡眠脳波に適用した。得られた結果が、臨床における知見と矛盾しない、妥当なものであることを確認した。 5.本手法を実際の長時間生体時系列に適用する際に問題となる計算量を減らす方法について考察し、それによって計算時間を大幅に改善できることを確認した。 以上の基礎研究の成果に基づいて、今後は連続化写像での計量に関する情報を積極的に利用する方法を考察すること、さらに多くの症例に対して本手法を適用し、臨床知見との比較を通して応用面での基礎的なでータを蓄積し、検出の信頼性を向上させること、などが課題である。
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