研究課題/領域番号 |
03452199
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤野 陽三 東京大学, 工学部, 教授 (20111560)
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研究分担者 |
柴田 碧 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30013098)
野村 卓史 東京大学, 工学部, 助教授 (50126281)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 振動 / 歩道橋 / 歩行 / 測定 / 同期現象 / 実験 / モデル化 / 橋梁振動 / 自励振動 / 振動解析 / 振動実験 / 人間の歩行モデル / 人間工学 / 歩行特性 / 同調 / 実測結果 |
研究概要 |
(1)歩行者による橋の水平横振動の分析 実際に歩行者により水平横振動している橋の計測を行った。計測したのは、橋桁の振動と、ビデオによる歩行者の動きである。ビデオでの歩行者の頭の動きを画像処理により数値化し、橋桁の動きとの関連させて分析した。その結果、橋桁が横振動していないときは歩行者の歩調はばらばらであるが、振動しているときには、約40%の歩行者の動きは橋桁に同調、すなわち同じ振動数で歩行していることが判明した。また、同調している歩行者の歩調の位相はほとんど一定であることもわかった。これらのことにより、「歩行者の歩行時水平力により橋桁がわずかに水平横振動し、それにより一部の歩行者が歩調をそろえ、そのため橋桁に共振力が作用し、橋桁の振幅が増える。その結果、さらに多くの歩行者が歩調を橋桁もあわせて歩き、そのためにさらに橋桁の振幅が増す。つまり、一種の自励振動である、ことが明らかとなった。橋桁の振幅があるレベルであさまるのは、橋桁の振幅がさらに大きくなると、歩き方を変えるためである。 (2)振動台を用いた歩行者の歩行特性に関する実験とシミュレーション 振動台上に、長さ7mの床をつくり、水平横振動する床上での歩行者の歩行特性を実験的に調べた。床が水平横振動すると、歩行者はその歩調をあわせ、床と頭との位相差はおよそ180°になること、人の踏力の床の動きには30°程度の位相差があることが判明した。 この実験的知見を取り入れた人間の2足歩行モデルを構築し、橋桁と人間の歩行と相互作用系の応答解析を行う、踏力と床の動きとの位相おくれがおこす、いわゆる「位相おくれにによる自励振動」による振動シミュレーションを行い、観測値をほぼ説明することが明らかになった。
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