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延伸抑制圧延法による酸化物高温超伝導材料の線材化

研究課題

研究課題/領域番号 03452248
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 金属加工
研究機関大阪大学

研究代表者

斎藤 好弘  大阪大学, 工学部, 教授 (20029101)

研究分担者 左海 哲夫  大阪大学, 工学部, 講師 (80029298)
研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1992年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1991年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワード高温超伝導 / 酸化物超伝導体 / 超伝導線材 / サテライトミル / 異径ロール圧延 / 臨界電流密度 / クロス圧延 / 延伸抑制圧延 / 異径ロ-ル圧延
研究概要

銀シースに封入した酸化物超伝導体の圧延による変形をシミュレートするため,Y系超伝導材をアルミ管に充填して平線圧延を行い,パススケジュールが芯材の変形に及ぼす影響を明らかにした。外径12mm,内径8mmのアルミ管にY系超伝導粉末を充填し,外経3,4,5mmまで伸線したものを,1パス当り30%で5パス圧延し全圧下率83%,および1パス当り10%で15パス,全圧下率79%の2種のスケジュールで圧延した。その結果,幅広がりは1パス圧下率が高いほど,素線径が小さいほど大きくなり,ロール間隙形状比が大きいほど幅広がりが大きいという従来の知見が,酸化物粉末を封入したシース材の圧延にも当てはまることがわかった。また,全圧下率が高くなるとシースと芯材との界面にうねりが生じ,超伝導部の断面形状が長手方向に不均一になった。この傾向は,1パス当りの圧下率が高いほど顕著であった。次に,銀シースBi系超伝導線材の超伝導特性に及ぼす圧延方法の影響を調べた。外径12mm,内径8mmの銀管にBi系超伝導材を充填し,外径5.2mmまで伸線し,板厚2mmまで平圧延したものを,中間圧延としてサテライトミルによる延伸抑制圧延(3パス11段),異径ロール圧延(11パス),通常圧延(3パス)の3種の圧延方法で板厚1mmまで圧下した。これを10パスで板厚0.2mmまで圧下したものを焼成し超伝導特性を調べた。その結果,延伸抑制圧延後平圧延したもののJcが1200A/cm_2と最も高く,c軸の配向度もこれと対応した。ただし,板厚0.2mmの試料では,シース芯材の界面にうねりが生じたが,これはアルミシースY系超伝導材の実験結果から,パススケジュールを最適化することによって改善できると考えられた。そこで,中間圧延として通常の平圧延およびサテライトミル圧延の2方法で30パス(各段または各パス圧下率2.5%)圧延を行った後通常圧延を30パス(1パス圧下率5%)を行い,厚さ0.2mmのテープ状線材を得た。この線材に2回焼成法による焼成処理を施した。1回目の焼成後の2次加工としては,通常圧延およびテープ状線材を幅方向に圧延するクロス圧延の2法を適用し,パス回数はいずれも1パスあたり2.35%で,0,3,6,9回の4種とした。仕上がり板厚はそれぞれ,0.20,0.18,0.17,0.16mmであった。これらの最終製品について,断面形状の観察,超伝導特性の測定を行った。その結果,酸化物とシース界面のうねりはほとんど発生せず,中間圧延にサテライトミル圧延を適用したものは,通常圧延に比べて幅広がりが大きく,酸化物とシースの界面の平坦度がやや悪くなった。臨界電流密度(Jc)に最も大きく影響したのは焼成時の2次加工法であり,クロス圧延を行った方が通常圧延よりも高いJcを示した。また,中間圧延にサテライトミル圧延を適用したものは,1パスあたりの圧下率が低いとき,通常圧延で成形したものと比べて,やや低いJcを示した。2次加工にクロス圧延を適用した場合の集合組織は,c軸がND軸に平行な成分を中心として幅方向に分散した成分を持ち,通常圧延を適用したものには長手方向に分散した成分が現れた。

報告書

(3件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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