研究課題/領域番号 |
03453033
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
佐藤 匡 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063504)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1991年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 有機スズ化合物 / ダブルアニオン / 有機合成 / βスタンニルケトン / γスタンニルケトン / アルキル転位 / ルイス酸 |
研究概要 |
有機スズ化合物において炭素-スズ結合は分極しており、炭素原子はカルボアニオンとしての反応性を示す。しかしこの反応性はあまり大きくないので、アニオン性やカチオン性をもつスズ試薬を用いて多官能基性基質と反応させることにより、まず第一段目の反応として分子内に種々の官能基を有するスズ化合物を安定な化合物として合成、単離し、このものについて改めて第二段目の反応としてこれらの官能基を種々の方法で活性化することにより、炭素-スズ結合を反応に関与させることができる。これによりスズ化合物に特有な反応を誘起させることが期待できる。我々はこの概念を基に新しい有機合成反応を開発することを目的とし研究を進めてきた。 一般式(I)および(II)で表される試薬はそれぞれダブルアニオン(III)およびアニオン/カチオン等価体(IV)と見ることができる。我々は本研究により、これらに相当する試薬として(1)〜(5)を開発してその反応性を検討した結果、反応形式は(1)分子内に共存する官能基の種類、(2)その官能基の活性化の手法、(3)官能基とスズ原子との相対的な位置、(4)反応には直接関与しない補助基の存否およびその種類、などに大きく支配されることが分かった。これらの試薬の反応性の特徴を生かし(6)〜(8)に示す新しい反応形式を開発し、幾つかの天然物合成へ応用した。
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