研究課題/領域番号 |
03453090
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山添 昇 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40037817)
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研究分担者 |
玉置 純 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10207227)
清水 陽一 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (20192114)
三浦 則雄 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (70128099)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 固体電解質 / ガスセンサ / 多成分系副電極 / NOxセンサ / CO_2センサ / SOxセンサ / NO_xセンサ / SO_xセンサ / 固体電解質ガスセンサ / 環境汚染ガスセンサ |
研究概要 |
固体電解質センサの副電極を多成分系とすることにより含酸素環境汚染ガス(NO、NO_2、CO_2、SOx)に対する検知特性を以下のように飛躍的に改善できることがわかった。 1.Na^+導電体(NASICON、Na-β/β"-アルミナ)を用いたNO_2センサの検知極に2成分系副電極(NaNO_3-Ba(NO_3)_2)を用いると、450℃といった高温でも作動し、しかも水蒸気の妨害を低減できることを見出した。またBa^<2+>導電体であるBa-β/β"-アルミナとBa(NO_3)_2副電極を組合せたNO_2センサが、高温作動が可能でしかも応答の速い優れた特性を示すことを見出した。さらに、従来報告のなかった亜硝酸塩電極を用いればNO、NO_2をさらに感度良く検知できる高性能NOxセンサを構築できることを見出した。また、これらのNOxセンサは、NOx共存下で酸素濃度依存性が全くなく、過酸化物を介する新しい応答機構を提案した。 2.Na^+導電体を用いたCO_2センサについて、種々の炭酸塩副電極を検討したところ、Na_2CO_3十BCO_3(B=Ca,Sr,Ba)系副電極を用いれば高速応答し、しかも水蒸気の影響の全く無い高性能なCO_2センサが得られた。さらに2成分系副電極を用いることにより従来の単成分系素子よりも低温作動化が可能であることがわかった。また、2成分系にすると炭酸塩電極の結晶構造、形態とも大きく変化することがわかった。さらに、Li系副電極(Li_2CO_3-BCO_3,B=Ca,Sr,Ba)とNASICONなどの新しい組合わせによるセンサでも優れた応答を示し、耐久性がNa系副電極もさらに高い実用的な素子が得られることを見出した。また、固体電解質としてLaF_3や安定化ジルコニアなどのアニオン導電体も利用可能であることがわかった。また、これらの副電極系CO_2センサは、酸素に対する応答が種々の温度において異なっており、過酸化物等を介する新しい応答機構を提案した。 3.SOxセンサについて、安定化ジルコニアの一端開放菅と硫酸塩副電極を組合わせることにより高性能なSO_2センサを構築できることを見出した。また、副電極をLi_2SO_4-CaSO_4-SiO_2の3成分系をすると、応答特性や経時安定性が飛躍的に改善されることがわかった。
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