研究課題/領域番号 |
03453113
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
根本 紀夫 京都大学, 化学研究所, 助教授 (90027053)
|
研究分担者 |
井上 正志 京都大学, 化学研究所, 助手 (80201937)
尾崎 邦宏 京都大学, 化学研究所, 教授 (00027046)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
|
キーワード | 高分子 / 表面 / 二次元拡散 / 光漂白蛍光回復法 / 蛍光光漂白 / 界面 / 吸着 / ポリスケレン / ポリビニルピリジン / ラテックス |
研究概要 |
本研究は、吸着により表面ないしは界面上に拘束された高分子の二次元拡散機構の解明を目的として計画されたものであり、以下の成果を得た。 1.平成二年度、平成三年度の半ばまで光漂白蛍光回復法を測定原理とする二次元拡散係数D_<lat>の測定装置の製作を引き続き行った。 2.装置の検定のため厚み100μmの薄膜状水溶液中でのポリスチレンラテックスの拡散係数Dを、本測置で測定し、得られた値を動的光散乱法による裁定結果と比較したところ良い一致が得られた。 3.ポリスチレンラテックスをガラス表面上に吸着させ二次元拡散係数の測定を行ったところ、測定可能な時間尺度ではほぼ零であり、水膜にしてもほぼ零となり、ラテックスはガラス面に非常に強く吸着していることがわかった。 4.蛍光色素そのものをガラス面上に吸着させ、D_<lat>の測定を行ったが、単一回復過程とはならず、色素分子の凝集体の運動によるものと思われる複雑な回復過程が観測された。 5.ニトロベンゾフラサン誘導体でラベル化したポリスチレンーDBP溶液を10μm程度の薄膜状態とし測定を行なったところ、Dを精度よく求めることができたので、さらに磯膜化して実験を遂行中である。 6.LB膜あるいはりん指質膜中での測定を可能とするセル室を現在設計中であり、このセル室が完成すれば実験はかなり進展することが期待される。 7.将来、測定対象と考えている、高分子混合物、界面活性剤ひも状ミセル等に関する研究は大いに進み、三次元での拡散機構をかなり明確にすることができた。
|