研究課題/領域番号 |
03453120
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
只木 禎力 (只木 てい力 / 只木 〓力) 東北大学, 工学部, 教授 (20005226)
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研究分担者 |
佐藤 和久 東北大学, 工学部, 助手 (30215769)
鄭 双寧 東北大学, 工学部, 助手 (60227486)
米本 年邦 東北大学, 工学部, 助教授 (40125688)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | クロレラ / バイオリアクター / 光増殖 / 光合成 / エレクトロルミネッセンス / 濁度 / 光適応 / クロロフィルa / バイオリアクタ- |
研究概要 |
本研究では、火力発電所などから大気中に排出される二酸化炭素の固定化および有効利用法の一つとして、高い光合成能を持つ微細藻類に着目し、太陽光を利用する光バイオリアクターによる藻類の光増殖に関する基礎的知見を得るために、太陽光のモデル光源としてエレクトロルミネッセンス(EL)および平板バックライト光源、蛍光灯光源を用いて緑藻クロレラの回分培養実験を行った。 培養器として、独自に設計・試作したガラス製回分培養器を使用した。各種色素の濃度は、積分球を込んだ分光光度計を使用し細胞懸濁液の吸収スペクトルを測定し、色素の吸収ピークにおける吸光度により比較検討した。また、バイオマス量の定量にあたり、クロロフィルaの吸収ピークである680nmにおける吸光度と共に、細胞懸濁液の濁度として780nmにおける吸光度を測定し、乾燥重量との相関をそれぞれ求めた結果、クロロフィルaよりも濁度の方が乾燥重量を表す指標としてより適切であることが確認された。 操作因子として光強度を1,000〜11,000 1uxまで種々変化させ光培養を行い、光強度の増殖度および細胞色素組成に及ぼす影響を考察した。その結果、濁度の経時変化における最大値は光強度による差がほとんどないが、クロロフィルaの最大値は光強度が大きくなるほど減少することがわかった。また、クロロフィルa、濁度、細胞数の経時変化の比較より、クロロフィルaの増加が細胞分裂の進行を、濁度の増加が細胞増殖の進行をそれぞれ表す指標となり得ることがわかった。 光強度が大きいほど、強光への適応によって、クロロフィルa、b、カロチノイドなどの各種光合成色素の細胞内含有量は減少し、クロロフィルaに対する集光性色素の比率は増加することより、クロレラの光適応は、主にクロロフィルaの増減によって行われることがわかった。
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