研究課題/領域番号 |
03453124
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 東京工業大学 (1992-1993) 静岡大学 (1991) |
研究代表者 |
中野 義夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30092563)
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研究分担者 |
須藤 雅夫 静岡大学, 工学部, 教授 (80154615)
清田 佳美 静岡大学, 工学部, 助手 (60216504)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 高分子ゲル / 薬物送達システム / 放出制御 / 吸脱着 / 親水・疎水 / 電気透析 / 電解重合 / 荷電膜 / 吸着 / 膜電位 / イオン |
研究概要 |
生体の体内動態に基づく信号(温度、化学物質、pH等の物理化学的変化)に応答して、必要な量の薬物(あるいは情報伝達物質)を必要な時にのみ放出する自己制御型薬物放出システムの応答制御方法の確立を目的としてシステム(1);物理化学的制御方法、システム(2);電気化学的制御方法の2面から検討した。その結果、以下のような結論を得た。 システム(1)では、感温性高分子ゲルのN-イソプロピルアクリルアミド共重合体ゲルについて、温度や外部溶液に依存した表面物性(親疎水のバランス)を明らかにし、有機分子の吸脱着制御剤として適用できることを明らかにした。ゲルの物理・化学的な網目構造、溶液pH、溶液構造(水構造)を種々の分子設計(合成法、構成モノマーの一次構造設計等)、電解質添加といった操作によって行い、ゲルの吸着特性に及ぼす影響を調べ、ゲルの吸着特性と機械的な強度を向上・制御する設計法を確立した。また一方で、イオン性ゲルを用いてゲルの収縮メカニズムを検討し、ゲル内外のイオンの物質移動とゲルの応答(収縮)の関連性を明らかにし、ゲル中の溶媒排出(薬物放出)制御因子ならびに制御方法を明らかにした。 システム(2)では、システム(1)で成果を得た感温性ゲルの物性を、ゲルに弱酸基をドーピングすることによって電気化学的に制御できることならびにそのメカニズムを明らかにした。また、イオントフォレシスによる薬物放出制御のため、導電性共役高分子膜を用い、その電気的な膜特性の検討を行った。水晶振動子微量天秤法によってドーパント種の膜内外への輸送過程をリアルタイムで経時的に膜の重量を測定することによって計測し、電気的な膜物性の制御によって薬物の膜透過を制御しうることを明らかにした。
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