配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
平成3〜5年の研究成果の概要は次の通りである。 1)自家結実性の強い栽培品種として‘恵'の他に‘輝',‘ハリーマスターズ・ジャージ'及び‘プリンセス'などが見出されたが,アポミクシスを示すものを発見できなかった。また,プリンセスの強い自家結実性は自動的ならびに他動的単為結果性の強さに起因していることが初めて明らかとなった。自家結実性が強いM.asiatica,M.micromalus及びフレンチクラブでもアポミクシスは認められなかった。 2)M.hupehensisは雄性不稔性で絶対的アポミクシスを示すと考えられていたが,PCR法を用いたDNAフィンガープリントによって調査したところ,M.hupehensis×M.robstaの後代に雑種を確認できたことから,条件的アポミクシスの種であることが明らかとなった。この結果はアイソザイム分析による結果とかなり良く一致した。 3)細胞融合によるアポミクシス遺伝子の栽培品種への導入法については十分な成果が得られなかった。しかしながら,アグロバクテリユウム法によって,マルバカイドウへの除草剤耐性遺伝子の導入には成功した。 4)自家不和合性に関与する花柱内S糖・タンパク質(RNase活性)の泳動パターンの多型性によって,栽培品種は‘デリシャス',‘国光',‘紅玉'及び‘ゴールデン・デリシャス'のそれぞれを共通の血縁親とする4群に分けられることから,自家不和合性に関与するS遺伝子の数は少なくとも4〜5個と推定された。 5)自家不和合性関与物質を検討した結果,RNase活性と花粉管伸長阻害活性は別々のタンパク質に由来すると推定された。
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